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クロボシヒラアジ
クロボシヒラアジ(学名:''Alepes djedaba'')は熱帯の海に生息する、アジ科に属する魚類である。クロボシヒラアジはインド洋と太平洋の熱帯、亜熱帯域に広く生息し、生息域は西は南アフリカ、東はハワイ、北は日本、そして南はオーストラリアまで広がっている。近縁種と体型は類似しており、同じマブタシマアジ属の他種とは判別が難しい。最大で体長40cmになる近縁種の中では比較的大型の種であるが、ふつうみられるのはそれよりも小さいサイズの個体である。本種はしばしば大きな群れを形成し、肉食で様々な種類の甲殻類や小魚を捕食する。漁業においてそれほど重要な種ではない。 ==分類== クロボシヒラアジはマブタシマアジ属(''Alepes'')に属する5種のうちの1種である。なお分子系統学の研究により、少なくともクロボシヒラアジとミヤカミヒラアジ(''Alepes kleinii'')は非常に近縁であることが示され、マブタシマアジ属という分類の正当性は立証されている。 クロボシヒラアジはスウェーデンの博物学者によって、紅海で採集された標本をホロタイプとし1775年に初記載された。彼は本種を''Scomber djedaba''と名付け、サバ科のサバ属(''Scomber'')に分類した。なお、当時はアジ科がまだ作られていなかったため、現在のアジ科に属する魚はサバ科に分類されていた。後の分類学者たちはそれ以来本種を、メアジ属(''Selar'')、ギンガメアジ属(''Caranx'')、マテアジ属(''Atule'')といったより適切なアジ科の属に分類しようと試みた。また本種は二度再記載されており、本種の分類をめぐる混乱を深めることとなった。具体的には一度目はキュヴィエによって''Caranx kalla''として、二度目はによって''Caranx microbrachium''として再記載された。このうち''Caranx kalla''は後にマテアジ属(''Atule'')に移されたが、現在では''Caranx microbrachium''とともに後行シノニムとして国際動物命名規約に基づき無効とされている。現在有効な''Alepes djedaba''という学名は具志堅宗弘による日本のアジ科魚類の分類を再検討した論文の中で、マブタシマアジ属にみられる形態的特徴が本種に多数みとめられるとして提案されたものである。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「クロボシヒラアジ」の詳細全文を読む
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