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クーゲルパンツァー(Kugelpanzer)は、第二次世界大戦中のドイツで開発された装甲戦闘車輌である。「クーゲル(Kugel)」とはドイツ語で「ボール」を意味するので、直訳すると玉戦車となる。 == 概要 == ロシアのクビンカ戦車博物館のドイツ車両コーナーに、比較的保存状態の良い車輌が1両だけ収蔵されているが、説明板には「#37」と表記されているのみで殆ど情報はなく、詳細については不明な点が多い。ただし、性能や来歴については少なくとも下記の情報が知られている。 *ドイツ製で、日本に輸出された。 *1人乗りの軽偵察車輌。 *ソビエト軍が1945年に満州にて鹵獲。 *装甲厚は5mm。 *動力は単気筒の2ストロークエンジン。 車輌の両側に側面装甲と一体となった履帯が谷型の傾斜で装備され、車体背後には搭乗口と小型の補助輪つきアームがある。車体保持と旋回はこの補助輪つきアームで行われる一種の三輪自動車であり、第一次世界大戦中に帝政ロシアで試作されたツァーリ・タンクと同コンセプトの車両である(同時期のドイツにおいても「トレファスワーゲン」という同コンセプトの車両が試作されている)。車体前面の覗き窓の下には塞がれた穴があり、ピストルポートとして機銃等による射撃が可能だったと考えられている。 開発国のドイツでもクーゲルパンツァーに関するデータは残っておらず(クルップ製とする説もあり)、どのような経緯で(唯一の配備先と考えられる)日本に輸出されたかも不明である。日本側でも特に運用や戦闘、満州に配備された詳細についての記録は残っておらず、鹵獲された時点で戦闘による損傷の類もなかったとされている。装甲厚の薄さから小銃弾にすら耐えられないと考えられるため、上記のように戦闘用ではなく偵察用と考えられ、また通信ケーブルの敷設用とする説もある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「クーゲルパンツァー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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