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クールスーツ(Cool Suits)は、気温が非常に高温な環境で活動する人間の体温を下げることを目的とする衣服の一つ。 本項では主にモータースポーツの世界でレーシングドライバーが使用するクールスーツについて解説する。 == 概説 == 四輪(自動車)レース用の車両においては、車両性能を極限まで追求するという目的から、一般の自動車に搭載されるようなエアコンは車両重量の増加要因となる上にエンジン出力の一部を消費することから、レースで求められる走行性能を低下させるとして通常搭載されない(ただし2009年のSUPER GTでは、日産・GT-Rがエアコンを搭載するなど〔SUPER GT・第4戦プレビュー - SUPERGT.NET〕、いくつか例外はある)。また車両設計上の要因から、エンジンがコックピット内部に露出しエンジンの発熱がコックピットに入ったり、ラジエター・インタークーラー等を通り熱を帯びた空気がコックピット内に滞留するような車両は決して珍しいものではない。 もちろんコックピット内にエアダクトを通したり、車両の窓の開口部を工夫したりすることで、コックピット内部に滞留した熱を極力外部に排出しようとする努力は行われるが、それでもなお夏場の炎天下ともなると、クローズドコックピットの車ではコックピット内部の気温が最高で70℃前後にも達する〔『驚きのマレーシア上陸作戦とは?』 - 激走!GT〕。またオープンコックピットの車(フォーミュラカーやプロトタイプレーシングカーの一部など)でも、近年は空力の解析が進んだ結果、気流が乱れやすいコックピット周辺には極力空気が流れ込まないようにする設計が一般的となっているため、コックピットに滞留した熱がなかなか逃げない現象が起きる。 このような状況下で何も対策を施さないと、レーシングカーを運転するドライバーの体温は急激に上昇して熱中症や脱水症状を起こし、意識が乱れた結果ドライビングミスを起こしたり、最悪の場合クラッシュして大きな怪我を負ったり、熱中症が悪化して死に至る可能性すらある。そのような事態を防ぐため、近年レーシングドライバーの間でクールスーツが普及した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「クールスーツ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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