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クールジャパン()とは、日本の文化面でのソフト領域が国際的に評価されている現象や、それらのコンテンツそのもの、または日本政府による対外文化宣伝・輸出政策で使用される用語である。 == 概要 == 1990年代に、イギリスのトニー・ブレア政権が推し進めたクール・ブリタニアを名称ごと模倣したもので、ジャパンクール(Japan Cool)と呼称される場合もある。 具体例としては、日本における近代文化、 映画・音楽・漫画・アニメ・ドラマ・ゲームなどの大衆文化を指す場合が多い。また、自動車・オートバイ・電気機器などの日本製品や産業、現代の食文化・ファッション・現代アート・建築などを指す。また、日本の武士道に由来する武道、伝統的な日本料理・茶道・華道・日本舞踊など、日本に関するあらゆる事物が対象となりうる。 現代美術家の村上隆は、2010年に開催されたシンポジウム『クール・ジャパノロジーの可能性』にて、「アート界における"クール・ジャパン"の戦略的プロデュース法--Mr.の場合」と題した講演を行った。講演では、日本のマンガやアニメ、および、それらを生み出した日本自体を肯定的に解釈し、それらの前提のもと、今日ではクールジャパンと呼ばれている観点を日本人作家作品によっていかに西洋アート界に体現させていけるか、とのテーマについて初期から漸進的に取り組んできた軌跡を発表した。ただし、2012年に、自身とクールジャパンとの関係性を全面否定し、「クールジャパン」の語も広告会社のキャッチコピーであり、外国では誰も言っていないと批判した。 武道がスポーツ的側面のみ注目される〔もっとも、ヨーロッパには武道・華道・茶道のような「道」の思想は存在しない。〕、似て非なるものが寿司とされるなど混乱もある。表現物においては『フランダースの犬』が「負け犬の死」と受け止められるなど国民性の違いは大きい。日本の漫画が普及している国があると言っても、雑誌も含めると出版物の30%が漫画の日本から比べるとごく僅かな規模である。"クール・ジャパン"の反義語に「アグリージャパン」があり、ごく一部の北東アジアや欧米で「ボーイズラブ小説であふれた書籍売り場」や「ルーズソックスのガングロ女子高生が地べたに座ってタムロ」など日本の文化・風俗を批判するキャンペーンなどのレッテルとして使用されることがある。 また、日本が絶頂期だった70年代後半から80年代にかけて、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と呼ばれ、企業での「根回し」や「ボトムアップ」「終身雇用や年功序列を前提とした"会社を家族共同体とみなす企業経営"」などが海外で注目されたが、後年、これらの「日本的企業経営」も狭義のクールジャパンの範疇として扱われる社会科学の論説も存在する〔"Japan as Number One: Lessons for America"エズラ・ヴォーゲル〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「クールジャパン」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Cool Japan 」があります。 スポンサード リンク
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