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グラウンデッド・セオリー : ウィキペディア日本語版
グラウンデッド・セオリー
Grounded Theory(GT)とは、社会学者のバーニー・グレイザーアンセルム・ストラウスによって提唱された、質的な社会調査の一つの手法で、アメリカ看護学において定着した。グラウンデッド・セオリー・アプローチ (Grounded Theory Approach ; GTA) とも言われる。
== 解説 ==
彼らは、分析の最終目的として、社会現象を説明するための実証分析で役立つような、明確な理論を作ることを、とくに重視した。定性的研究の多くは、データを取った後は各自が自分で考え、印象批評をするのみで、取った後のデータの処理方法や、具体的な分析手法はない。単に結果を記述することのみを重視するものも多い。しかしこの手法は、データを文章化した後の、分析法を提示しようと試みている点に特徴がある。
この手法の特徴は、患者へのインタビューや観察などを行い、得られた結果をまず文章化し、特徴的な単語などをコード化しデータを作ることである。その上で、コードを分類し分析することになる。
この手法は、データをとった上で、データに立脚して仮説理論を構築することを目指している。これは単に個人的印象や直感でなく、データに基づいた確信に近いものを得ることを重要視する研究法である。質的調査(記述的社会調査)と呼ばれる各種の手法には、分析や分類や、データにもとづいた理論構築を否定するものも多い。しかしこの手法は、質的調査でありながら分析や理論構築を目指す方法であり、限界や批判はあるが一部で注目を集めた。
ただ、この手法の提唱者の、グレイザーとストラウス自身が、後に分析手法の考え方の違いから対立を深めており、また、その他の質的調査研究者からの批判もありさまざまな手法があるため、この手法を厳密に定義することは難しい。研究者によってその方法は微妙に異なる。概ね、得られた文章データ(テキストデータ)のコード化と分類を行い、分析結果を出した上で、理論構築を目指す質的調査法ということはできる。
1967年の彼らによる最初の出版以来、グレイザーとストラウスはGTについて意見が合わなかった。ストラウスが ''Qualitative Analysis for Social Scientists'' (1987)を発表したあと、この分裂は最も明確となった。その後ストラウスはジュリエット=コービン(Juliet Corbin)とともに''Basics of Qualitative Research'' (1990)を発表した。この後、グレイザー(1992)によって、自分の手法こそがGTであり、ストラウスが書いたものがなぜGTでないかについて非難が続いた。GT方法論のこの相違は非常にアカデミックな議論の対象ではある。そして、それをグレーザー(1998)は「修辞的なレスリング(rhetorical wrestle)」と呼んだ。Kelle (2005)によると、グレイザーとストラウス間の論争とは、「研究者が明確な「コーディングパラダイム(coding paradigm)」を使い、「原因の発生する状況(causal conditions)」、「現象や文脈、要因間に存在する状況(intervening conditions)、行動戦略(action strategies)」と「結果(consequences)」を、常に体系的にデータを用いて探すかどうかという問である。あるいは、彼らが用いた実質的なコードと同様に、理論上のコードというものを使用するか、という問なのである。
そもそもこの手法では、扱うデータが少数で偏りが大きいという短所は、どうしても避けられない。また客観的な分析結果を得ることを目指している方法といいつつも、コーディングや分類の方法は研究者の直感による部分が多いため、このような手法の混乱はやむを得ない部分がある。以下で手法の手順を説明する。
Creswell(2006)によれば、キャシー・シャーマンズによる社会構成主義的なグランデッド・セオリー・アプローチのひとつの方法論として存在している。なお、日本においては木下康仁が修正版グランデッド・セオリー・アプローチを提唱している。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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