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ケイ素燃焼過程(ケイそねんしょうかてい、''silicon burning process'') は太陽の8-11倍以上の質量を持つ大質量星で起きる核融合過程である。ケイ素燃焼過程はわずか2週間の過程である〔The physics of core collapse supernovae, Woosley and Janka 〕。ケイ素の燃焼は燃料を使い果たした恒星の終末プロセスであり、恒星がヘルツシュプルング・ラッセル図における''主系列''(''main sequence'')である長い期間の終わりである。ケイ素の燃焼はコアの温度が2.7–3.5×109 K であることが必要になる。正確な温度は質量に依存する。ケイ素の燃焼が完全に完了した恒星は爆発を起こし、II型の超新星となる。 == アルファ反応による核融合過程 == 太陽の約3倍以下の質量の恒星は水素をヘリウムに変換した時点で燃料を使い切ってしまう。太陽の3倍以上8倍以下の質量の恒星はヘリウムをさらに「燃焼」させて炭素を作ることができる。そのような恒星はヘリウムを使い切ると炭素のコアを残して一生を終える。太陽の8-11倍以上の質量を持つ恒星はその質量による高い重力ポテンシャルにより炭素をも燃焼させることができる。大質量星の収縮により、コアは6×108 Kを超え、以下の反応による炭素燃焼が始まる。 : 大質量星がコア中の炭素を燃焼し尽くすと、コアは収縮して高温になり、ネオン、酸素、マグネシウムの燃焼が始まる。 : コアから硫黄とケイ素以外の元素がなくなると更なる収縮が始まり、ケイ素の燃焼が始まる温度、2.7–3.5×109 K までに達する。ケイ素の燃焼はヘリウムの原子核を捕獲するアルファ反応によって進行し、連鎖的に新しい元素が作られる。 : 一連のケイ素燃焼プロセスは約1日で終了し、ニッケル56を生成して停止する。ニッケル56(陽子28個)は半減期6.02 日でβ+崩壊を起こしてコバルト56(陽子27個)に崩壊する。コバルト56は半減期77.3 日でβ+崩壊を起こして鉄56(陽子26個)に崩壊する。しかし、大質量星ではニッケル56が崩壊するための時間は数分しかない。アルファ反応における全ての元素の中で56個の核子を持つ原子核は核子あたりの質量が最小であり、これ以上質量をエネルギーに変換することができなくなる。鉄56よりも鉄58とニッケル62はわずかに核子あたりの質量が小さいものの〔Citation: ''The atomic nuclide with the highest mean binding energy '', Fewell, M. P., American Journal of Physics, Volume 63, Issue 7, pp. 653-658 (1995). Click here for a high-resolution graph, ''The Most Tightly Bound Nuclei,'' which is part of the Hyperphysics project at Georgia State University. 〕、アルファ反応の次のステップである亜鉛60はわずかに核子あたりの質量が''大きい''ために事実上エネルギーは使用し尽くされている。 核燃料を使い尽くした恒星は数分のうちに収縮を始める。コアの温度、圧力が上昇するが、新しいエネルギー源がないために収縮は急速に加速し、数秒で重力崩壊を起こす。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ケイ素燃焼過程」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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