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ケタミン : ウィキペディア日本語版
ケタミン

ケタミン(Ketamine)は、アリルシクロヘキシルアミン系の解離性麻酔薬である。第一三共株式会社から麻酔薬のケタラールとして販売され、静脈注射および筋肉注射剤がある。解離性麻酔薬であるため、他の麻酔薬と比較し呼吸を抑制しない大きな利点がある。ケタミンは、世界保健機関による必須医薬品の一覧に加えられている。麻酔薬として、特に獣医師や、大型動物を実験に用いる研究機関では、常備薬である。
乱用薬物でもあるため、日本では2007年1月1日より、麻薬及び向精神薬取締法麻薬に指定されている。2012年の世界保健機関薬物専門委員会は、深刻な乱用がある国でも、他の麻酔薬より使用しやすく安全なため、ヒトや動物の麻酔のために容易に利用できることを確保すべきであるとしている〔。
既存の治療に反応しない治療抵抗性うつ病に対する、投与から2時間での迅速な効果や〔、自殺念慮の軽減作用もみられており〔、アメリカでの臨床現場でうつ病に対して適応外使用され〔、イギリスでは2014年に、難治性のうつ病に対する使用が承認された〔。伴って製薬会社は、ケタミン様薬物の臨床試験を進めている〔。しかしながら、長期的な安全性はまだ未知である〔。
==開発==
1962年、アメリカ合衆国の製薬会社パーク・デービス社によって、同社が開発した麻酔薬のフェンサイクリジン (PCP) の代用物として合成された〔レスター・グリンスプーン、ジェームズ・B. バカラー 『サイケデリック・ドラッグ-向精神物質の科学と文化』 杵渕幸子訳、妙木浩之訳、工作舎、2000年。ISBN 978-4875023210。65頁。(原著 ''Psychedelic Drugs Reconsidered'', 1979)〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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