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ケトーシス()は、糖質および脂質の代謝障害により、体内のケトン体が異常に増量し、臨床症状を示す状態。ケトン症とも呼ばれる。血中のケトン体が増量した状態をケトン血症、尿中のケトン体が増量した状態をケトン尿症、乳中のケトン体が増量した状態をケトン乳症と呼び区別する。臨床症状を伴わないケトン体の増量はケトーシスとはみなされない。 ケトーシスは単一の原因による発生は少なく、その原因は種々存在する。単胃動物ではケトン体は肝臓でのみ合成される。肝臓でのケトン体の合成亢進は下記の場合で発生する。 # 大量の脂肪酸が肝臓に流入すると、脂肪酸のβ-酸化による過剰なアセチルCoAからケトン体が合成される。 # オキサロ酢酸の不足などによりTCA回路でのアセチルCoAの処理能が低下するとアセチルCoAはケトン体として蓄積される。 # NADPHの低下などによりアセチルCoAからの脂肪酸合成が傷害されるとアセチルCoAはケトン体として蓄積される。 ケトーシスは分娩前後の乳牛に発生が多く、その主な原因として、エネルギー要求量の増加による低血糖が考えられる。 症状としては元気消失、乳量の減少などがみられ、ときに神経症状を示す。症状により消化器型ケトーシス、神経型ケトーシス、乳熱型ケトーシスに分類される。血中のケトン体、遊離脂肪酸の上昇、グルコース、トリグリセリド、総コレステロール、リン脂質、インスリンの低下が認められる。治療にはビタミンB群、インスリン、キシリトールなどを添加したグルコース液の輸液が行われる。肝機能障害がある場合には、メチオニンやパントテン酸などが使用される。 == 参考文献 == 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ケトーシス」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Ketosis 」があります。 スポンサード リンク
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