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ケプラー9
ケプラー9 (Kepler-9) はこと座 (米国NASAのケプラー計画の重点観測対象) の恒星である。ケプラー計画によりケプラー9には3つの惑星がトランジット法で発見されたが、これがトランジット法で一度に複数の惑星を発見した最初の例となった〔 Astronomy Now, "Kepler finds first double planet transiting system" , Keith Cooper, ''26 August 2010'' (accessed 7 September 2010) 〕。 == 惑星系 == ケプラー9に3つの惑星が見つかったことは2010年8月26日に発表された〔。この3つの系外惑星はケプラー9b、ケプラー9c、ケプラー9dと名付けられた。主星から遠い方の2つの惑星は、それぞれ木星の25%および17%の質量を持ち、密度の低いガス型の惑星である。直径はどちらも木星の80%程度である。密度はどちらも水よりも小さい。最も内側の軌道を回る惑星は、質量が地球の7倍程度のスーパーアースで、公転周期は1.592851日である。直径は地球の1.60倍で、地球に近い〔。トランジット法におけるこれらの惑星の発見が誤りである確率は、0.59%と見積もられている〔。隣接する軌道の公転周期の比は1:12および1:2であると計算されている。 外側の2つの惑星の公転周期の比は1:2で、これらは軌道共鳴していると見られている。軌道共鳴している惑星がトランジット法で発見されたのはケプラー9bとケプラー9cの組が初めてである。 この軌道共鳴は、惑星同士の重力による相互作用で軌道が変化することによって生じる。ケプラー9bの公転周期のは1回公転するごとに4分長く、ケプラー9cの公転周期は39分短くなっている。トランジット法では惑星の質量は推定できないが、この場合は公転周期の変化から力学モデルを使って質量が推定された。後にW・M・ケック天文台のHIRES (高分解能エシェル分光器, en) を使ってドップラー分光法 (en) により精密に質量が推定された〔。 ケプラー9bと9cの軌道は、かつてはもっと主星であるケプラー9から遠く、凍結線 (en) の外側であったが、残存していた原始惑星系円盤と干渉して内側に移動したと考えられている。その過程で軌道共鳴が起きたと考えられる〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ケプラー9」の詳細全文を読む
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