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初代ケルヴィン男爵ウィリアム・トムソン( OM, GCVO, PC, PRS, PRSE、1824年6月26日 - 1907年12月17日)は、アイルランド生まれのイギリスの物理学者。爵位に由来するケルヴィン卿(Lord Kelvin)の名で知られる。特にカルノーの理論を発展させた絶対温度の導入、クラウジウスと独立に行われた熱力学第二法則(トムソンの原理)の発見、ジュールと共同で行われたジュール=トムソン効果の発見などといった業績がある。これらの貢献によって、クラウジウス、ランキンらと共に古典的な熱力学の開拓者の一人と見られている。このほか電磁気学や流体力学などをはじめ古典物理学のほとんどの分野に600を超える論文を発表した。また、電磁誘導や磁気力を表すためにベクトルを使い始めた人物でもある。 == 年譜 == * 1824年 - アイルランド、アルスター地方のアントリム州ベルファストに生まれる。 * 1834年 - グラスゴー大学へ入学。 * 1841年 - ケンブリッジ大学へ入学(1845年卒業)。 * 1846年 - グラスゴー大学の自然哲学教授となる(1899年まで)。 * 1848年 - 絶対温度目盛を導入。 * 1851年 - 熱力学の第二法則を定式化。王立協会会員となる。 * 1852年 - ジュール=トムソン効果を発見。 * 1858年 - 海底電信用に反照検流計を発明。鏡検流計とも。 * 1862年 - 地球の年齢を2000万年から4億年と概算。 * 1866年 - 大西洋横断電信ケーブルの敷設に成功。この功績でナイトに叙せられ、サー・ウィリアムとなる。 * 1867年 - 象限電位計を発明。 * 1870年 - 絶対電位計を発明。 * 1876年 - ビナクルを自差修正装置とした磁気コンパスを発明し特許を取得。英海軍に採用されたが、その後も少しずつ改良されて全世界で利用された。 * 1883年 - 王立協会からコプリ・メダルを受賞。 * 1890年 - 王立協会会長に就任(1894年まで)。 * 1892年 - 男爵に叙せられ、ケルヴィン卿となる。 * 1896年 - ロイヤル・ヴィクトリア勲章を授けられる。 * 1902年 - メリット勲位を授けられる(創設時の12人の一人)。 * 1904年 - グラスゴー大学総長に就任。 * 1907年 - スコットランド、エアーシャーのラーグスで死去。ウェストミンスター寺院に葬られた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ウィリアム・トムソン」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 William Thomson, 1st Baron Kelvin 」があります。 スポンサード リンク
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