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ブラウ作戦[ぶらうさくせん]
ブラウ作戦(ブラウさくせん、ドイツ語:Unternehmen Blau)は、第二次世界大戦中の1942年夏から同年初冬にかけてのドイツ軍・ルーマニア軍・イタリア軍によるソ連南部への作戦名である。「ブラウ」はドイツ語で青の意である。 == 背景と目的 == バルバロッサ作戦の経過により独ソ戦を短期間に終わらせることに失敗(モスクワ攻勢での敗退)したヒトラーは、長期戦にむけた戦争経済に傾倒し、資源地帯であるソ連南部への攻勢を決定することによって軍事主体の戦略・作戦を組む参謀本部と意見を対立させることになる。ヒトラーは、北方軍集団はレニングラード包囲を継続し、中央軍集団はルジェフ付近での現状維持に努めるとし、南方軍集団は長期戦に備えるためカフカース油田地帯を確保、ペルシア回廊を遮断してソ連の継戦能力を奪い、また黒海の制海権を握ってトルコを枢軸国側に引き込むことも狙った。 前年の攻勢においてソ連を屈服させることに失敗したナチス・ドイツの人的損害は膨大であり、再び同規模の作戦を実行することは出来なかった〔坂本雅之「ブラウ作戦 ドイツ軍最後の戦略的攻勢」(『PANZER』No.455、アルゴノート社、2009年9月、100~115頁)。〕。残された資源による限定された戦力において最大限の効力を発揮するであろうこの作戦の目標である地点までは相当な距離の進撃をしなければならず、広大な側面を赤軍にさらすはずであった。そしてその側面を防衛するには、ドイツ軍単独では戦線を支えるのにあまりにも兵力が足りず、錬度・軍備の劣悪な同盟枢軸軍に頼らざるを得ない状況であった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ブラウ作戦」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Case Blue 」があります。
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