翻訳と辞書 |
コガネアジ
コガネアジ(学名:''Carangoides bajad'' )は、アジ科に属する沿岸性の海水魚の一種である。西はマダガスカルから東は日本まで、インド太平洋の亜熱帯域でよくみられ、ふつう沿岸域の岩礁やサンゴ礁に生息する。側面に橙から黄色の斑をもつのが特徴的であるが、同様の体色をもつ近縁種と識別するには鰭条や稜鱗の数を数を調べる必要がある。強力な肉食魚であり、様々な小魚や甲殻類などを捕食する。性成熟には全長25cm前後で到達する。比較的大型の種であり、最大で全長55cmに達したことが知られている。生息域の全域において時たま漁獲されるが、一般的には混獲によるものだと考えられる。例外的にペルシャ湾南部では漁獲の大半を本種が占めている。 ==分類と命名== スズキ目アジ科のヨロイアジ属(''Caragoides'' )に属する。 本種はスウェーデンの博物学者によって、紅海から得られた標本をホロタイプとして1775年に初記載された。種小名は本種のアラビア語名に由来する(なお現在ではアラビア語で"bajad"、"bayad"といえばふつうナマズの一種''Bagrus bajad'' を指し、こちらもフォルスコールが学名を付けている)。ここでの"j"は硬口蓋接近音であり英語の"y"の音で発音する。フォルスコールは紅海産の多くの魚類に命名する際に、このようにアラビア語名に由来する種小名をつけていた。フォルスコールははじめサバ属(''Scomber'' )のクロヒラアジ''Scomber ferdau'' の亜種''Scomber ferdau bajad'' として本種を記載した。本種は後に独立した種タクソン''Scomber bajad''を与えられ、はじめギンガメアジ属(''Caranx'' )に、次いでヨロイアジ属(''Carangoides'' )に移されたことで学名は''Carangoides bajad'' となって現在に至る。なお、クロヒラアジものちにヨロイアジ属に移され現在の学名は''Carangoides ferdau'' である。 本種はフォルスコールによる記載ののちも3度独立に再命名されている。一度目はクリスチャン・ゴットフリート・エーレンベルクが''Caranx immaculatus'' と命名したが、彼の記載は的確ではなかった。次いで1833年にジョルジュ・キュヴィエが''Caranx auroguttatus'' と命名した。この学名はのちにヨロイアジ属(''Carangoides'' )に移されている。最後にCarl Benjamin Klunzingerが1871年に本種を新たな亜種(変種)として''Caranx fulvoguttatus'' var. ''flava'' と命名した〔。現在では''Carangoides bajad'' を除く全ての学名は、国際動物命名規約に基づき後行シノニムとして無効とされ、使用されていない。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「コガネアジ」の詳細全文を読む
スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース |
Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.
|
|