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コククジラ(克鯨、児童鯨、学名:''Eschrichtius robustus'')は、ヒゲクジラ亜目 コククジラ科に属する水棲哺乳類。コククジラ科は、コククジラ1属1種のみで構成される。体長 12-14 m と、ヒゲクジラのなかでは比較的小型で、和名においてもコクジラ、コク、チゴクジラなどと、小柄であることに由来する名称である。 ==形態と生態== コククジラの体表は灰色だが、ある程度年を経た個体は、全身にフジツボやエボシガイ、クジラジラミなどの寄生生物を付着させているため、白のまだら模様になっている。尾部の背面には数個の小さな瘤(こぶ)が連なっており、背びれはない。 コククジラは外洋に出ることなく、沿岸部を南北に往復し、2万kmを回遊する。これは、現生哺乳類の年間の回遊距離としては、おそらく最長のものである。現在生存している北太平洋のコククジラは、アジア側の沿岸を回遊する西の系統と、北米側の沿岸を回遊する東の系統とに分かれる。西の系統は、夏はオホーツク海で過ごし、冬に中国広東地方の沖で繁殖する。春と秋の回遊時には、朝鮮近海から日本の太平洋沿岸を通過する。東の系統はカリフォルニア州とメキシコの沿岸を繁殖場とするが、ホエールウォッチングの人々がボートで訪れると、寄ってきて体をさわらせてくれることもある。 また、前述の通り沿岸棲であり、その食性も他のヒゲクジラ類がプランクトンを捕食するのに対し、コククジラは海底の泥や砂をヒゲで漉し取ることによってカニなどのベントス(底生動物)を捕食する。そのため、クジラヒゲは短く硬いものとなっている。 幼体時はシャチが天敵となるが成体にまで成長するとシャチも手が出せなくなる。 寿命は50-60年と考えられている。 ファイル:Gray whale size.svg|ヒトとの大きさ比較 ファイル:Gray_whale.jpg|吻部 ファイル:Greywhale845.jpg|背面 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「コククジラ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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