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サウス・ストリーム : ウィキペディア日本語版
サウス・ストリーム

サウス・ストリーム(, , , , , )は、ウクライナを回避してロシアから欧州天然ガスを輸送するパイプライン
2000年代後半からガス供給を巡って度々起きたロシア・ウクライナガス紛争の影響を回避するため、ロシアから黒海およびブルガリアを経由してギリシャイタリアオーストリアへと、ウクライナを迂回する形でルートが設定された。パイプライン建設開始は2013年、ガス供給開始は2015年を予定しており、同じく計画中のナブッコ・パイプラインとは競争関係にある〔。ナブッコ・パイプラインがルートのみならず供給源もロシア以外に求める計画であることから、サウス・ストリーム計画はロシアが「ナブッコ・パイプライン計画を阻止するプラン」ともいわれる。
2014年クリミア危機の影響により、プロジェクトの先行きを不安視する声がある。2014年12月1日、ロシアのプーチン大統領は、トルコの首都アンカラでエルドアン大統領と会談後に記者会見し、東欧に向かう天然ガスパイプライン計画「サウスストリーム」を中止すると表明した。これにより計画は中止となり、ガスパイプラインはトルコに方向転換されることになる。
==沿革==

2007年6月23日、黒海を経由してロシアと欧州をつなぐ新たなパイプライン「サウス・ストリーム」建設計画が公表され、ローマで開かれた会議でイタリアのエネルギー企業Eniのパオロ・スカローニCEOとロシア・ガスプロムのアレクサンドル・メドヴェージェフ副社長がサウス・ストリーム計画の了解覚書に署名した〔
〕。2007年11月22日、ガスプロムとEniはモスクワでプロジェクトのマーケティング調査および技術面での実行可能性調査のため共同事業会社を立ち上げることに合意する文書に署名した〔
〕。これにより、2008年1月18日、ガスプロムとEniが株式を対等に保持する合弁企業「サウス・ストリームAG」社がスイスに設立された 。
また、ロシアとブルガリアは、ブルガリアの本プロジェクトへの参入についての仮契約に2008年1月18日に署名した。これは、ロシア・ブルガリア対等の合弁企業を設立し、同社がパイプラインのブルガリア通過部分の運営を行うという内容で〔

〕、ブルガリア議会で2008年7月25日に可決された。ロシアとセルビアとの間の最初の契約は、サウス・ストリームプロジェクトが公表される前に署名されている。2006年12月20日、ガスプロムとセルビアの国営ガス会社セルビアガスはブルガリアからセルビアへのガスパイプライン建設の調査を行うことで合意した〔
〕。その後ロシアとセルビアは、2008年1月25日に、サウス・ストリームの北側のパイプラインはセルビア領内を経由させること、およびパイプラインのセルビア通過部分とセルビアのバナツキ・ドヴォル近郊の巨大ガス貯蔵施設を建設する合弁企業を設立することで合意した。また同日、ロシア・ハンガリー間ではパイプラインのハンガリー通過部分を運営する合弁企業を対等な関係で設立することにも合意している〔〔
〕。2008年4月29日には、ロシアとギリシャの間で、サウス・ストリームのギリシャ通過部分の建設と運営につき協力するとの政府間合意に達したことが発表された。
2009年5月15日、黒海沿岸の都市ソチでロシア・プーチン首相とイタリア・ベルルスコーニ首相立ち会いのもと、ロシア、イタリア、ブルガリア、セルビア、ギリシャのガス企業がサウス・ストリーム・パイプライン建設合意書に署名した。2009年8月6日には、プーチン首相とトルコエルドアン首相が、ベルルスコーニ首相立ち会いの下、サウス・ストリーム・パイプラインがトルコ領海内を通過するとの議定書に署名した。2009年11月14日、モスクワでのプーチン首相とスロベニアボルト・パホル首相との会談後、ロシア・セルゲイ・シマトコエネルギー相とスロベニアのマテイ・ラホウニク(Matej Lahovnik)経済相はパイプラインの一部がスロベニアを経由してイタリア北部に至るものとする条件に合意した。
2009年11月17日、ロシア・ガスプロム社とセルビア・セルビアガス社は、2008年はじめの2国間合意に基づき、スイス・ベルンにサウス・ストリーム・セルビアAG社を設立した。この会社はプロジェクトのセルビア通過部分の技術的実行可能性を調査する会社であり、調査後投資内容に関してガスプロム・セルビアガス間で合意に達した場合は、セルビアでのパイプラインの設計、資金調達、建設および運営にあたる合弁会社が新たに設立される〔
〕。
2010年3月2日、ロシア・エネルギー相セルゲイ・シマトコとクロアチアのジュロー・ポピヤチュ(Djuro Popijac)経済・労働・中小企業相は、クロアチアのヤドランカ・コソル首相とプーチン首相の立ち会いの下、サウス・ストリームのクロアチア通過部分の建設に合意する文書に署名した〔
〕〔
〕。
2010年6月19日、ガスプロム、Eni、およびフランス電力(EDF)は、EDFがプロジェクトに参加することを確認する共同プレスリリースを発表した〔。
2011年3月21日、スロベニアとロシアは合弁企業サウス・ストリーム・スロベニア社を設立することで合意した。これによりスロベニアを経由するルートがより現実味を帯びることとなった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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