|
サルビノリンA(Salvinorin A)は、原住民であるマサテコ族のシャーマンが歴史的に幻覚剤として用いてきたサルビア・ディビノラムの主要な活性向精神性分子である。 ジメチルトリプタミン、シロシビン、メスカリン等の他の天然に生じる幻覚剤分子とは、窒素分子を含まない点で構造的に異なる。そのため、アルカロイドではなく、テルペノイドに分類される。また、他の幻覚剤とは主観的体験も異なり、解離性とされている〔。 サルビノリンAの向精神性の活性は、摂取法によって、効果が数分から1時間程度続く〔。 サルビノリンAは、構造的に類似した他のサルビノリン類とともに見られる。サルビノリンは、''trans''-ネオクレロダンジテルペンである。κ-オピオイド受容体のアゴニストであり、アルカロイド以外でこの受容体に作用する物質として初めて発見された。薬理機構は、ブライアン・L・ロスの研究室で解明された。 ==歴史== サルビノリンAは、1982年にメキシコでアルフレド・オルテガらにより発見され命名された。彼らは、分光法とX線回折を合わせて用い、この化合物が二環式ジテルペンを持つ構造であることを明らかにした〔。ほぼ同じ時期、Leander Julián Valdés IIIは、博士課程研究の一環としてこの分子を単離し、1983年に発表した〔。Valdésはこの物質をディビノラム(divinorum)と名付け、またそのアナログを単離してディビノラムBと名付けた。その後、この研究が1984年に発表された後、それぞれサルビノリンA、サルビノリンBという名前に訂正された〔。Valdésは、後にサルビノリンCも単離した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「サルビノリンA」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|