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サルメテロールキシナホ酸塩・フルチカゾンプロピオン酸エステル : ウィキペディア日本語版
サルメテロール・フルチカゾン

サルメテロール・フルチカゾン(''Salmeterol/Fluticasone'')は、気管支喘息慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療に用いられる配合剤。
グラクソ・スミスクライン(GSK)が同社の長時間作用性β2刺激薬キシナホ酸サルメテロール(商品名「セレベント」)と吸入ステロイド喘息治療剤プロピオン酸フルチカゾン(商品名「フルタイド」)を配合し、同時に吸入できるようにした合剤で、GSKが日本で「アドエア」(Adoair)、ドイツ以外のEU諸国で「セレタイド」(Seretide)、ドイツで「ヴィアーニ」(Viani)、アメリカで「アドベアー」(Advair)の商品名で、またシュバルツファーマがドイツで「アトマディスク」(Atmadisc)の商品名で販売している。いずれも容器は紫色。
日本での承認上の正式な一般名は「サルメテロールキシナホ酸塩・フルチカゾンプロピオン酸エステル」。
== 概要 ==
1998年スウェーデンではじめて承認されて以降、世界120カ国以上で気管支喘息およびCOPD治療用として承認されており、フルチカゾンとサルメテロール双方の成分が相互に作用しあい、また、同時に吸入することで気管支内の同じ位置まで到達できるなど、単純に混合しただけ以上の効果があると報告されている。
日本では2007年4月18日付で3用量のディスカス(ドライパウダー・インヘラー)が成人の気管支喘息治療用として厚生労働省の承認を受け、同年6月8日薬価収載され発売された。当初、商品名を「セレタイド」として申請したが、フルタイド、セレベントと名前が似通っていることによる過誤を防ぐため、厚生労働省の指導により商品名を「アドエア」とした。
2009年1月21日にはCOPDおよび小児喘息についても適応追加され、エアゾール製剤の輸入販売についても承認された(薬価収載次第発売)。
サルメテロールとフルチカゾンを併用している患者にとっては、配合による相乗効果、利便性向上、使用後廃棄する容器の数の低減などが期待できるが、β2刺激薬の適切な使用からの逸脱、相乗効果によるリスク増加の懸念などの理由で、承認に反対する声もある。あくまでも併用する際の選択肢であり、併用の必要がない場合や、用量の組み合わせが適切でない場合には注意が必要である。
同様の効能をもつものとしては、アストラゼネカが同社のステロイド剤ブデソニド(商品名「パルミコート®」)と気管支拡張剤ホルモテロールの配合剤を、商品名「シムビコート®」(en:Symbicort)としてアメリカで販売しており、日本ではアステラス製薬が導入して同名で販売している。また現在本邦で治験中の薬剤も複数ある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「サルメテロール・フルチカゾン」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Fluticasone/salmeterol 」があります。



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