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ザックール・テトローデ方程式 : ウィキペディア日本語版
ザックール・テトローデ方程式[ざっくーるてとろーでほうていしき]

ザックール・テトローデ方程式()は、統計力学において古典的単原子分子理想気体エントロピーを表す状態方程式である。1912年ドイツの(Otto Sackur)とオランダの(Hugo Martin Tetrode)がそれぞれ独立して導いた。
== 内容 ==
ザックール・テトローデ方程式によれば、温度 T、体積 V、物質量 N の平衡状態にある単原子分子理想気体のエントロピー S
で表される。
ここで k はボルツマン定数、h はプランク定数、m は気体分子の質量である。
導出の際にはギブスのパラドックスも考慮される。
この系の内部エネルギー
と表され、これを用いると
となる。
温度 T に依存する
を用いると、ザックール・テトローデ方程式は
と簡潔に表すことができる。
この方程式によりエントロピーが定数を含めて定まり、測定から求めたエントロピーと比較することで、ミクロな定数の組み合わせを決定することが出来る〔田崎 p.138〕。
温度を絶対零度まで近づけていくと、ザックール・テトローデ方程式のエントロピーは負の無限大に発散してしまい、絶対零度でエントロピーはゼロであると主張する熱力学第三法則に反する。この方程式は古典領域(十分に高温)では良く成立するが、低温では破綻する。
統計力学を使わずに熱力学から導いた理想気体のエントロピーは
となる。ここで Cv定積熱容量、R は気体定数、T0,V0 は適当な定数である。ザックール・テトローデ方程式と比較すると、Cv=(3/2)Nk が満たされていることが分かる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ザックール・テトローデ方程式」の詳細全文を読む



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