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「ザ・ラック・オブ・ジ・アイリッシュ」(''The Luck Of The Irish'' )は、1972年にジョン・レノンがオノ・ヨーコとの共同名義で発表した楽曲。ジョンの生前では唯一の2枚組アルバム『サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ』に収録され、「血まみれの日曜日」と同様に北アイルランド問題を告発した曲であると認識されている(問題の詳細はアイルランドの歴史を参照)。 直接の弾圧行為を糾弾したプロテストソングであるが、この歌はイギリスによる「アイルランド侵略→収奪→虐殺」によって嘆き悲しむアイルランドの民の嘆き・悲しみ・怒りを代弁した。すなわち民の声の歌である。実際、タイトルを直訳すると「アイルランドの民ならば」となり、歌詞が全般が民の声と言える。その代表的なものを以下に列挙する。 *「もしあなたがアイルランドの民として生まれたならば、死んだほうがましだと嘆くだろう! もしあなたがアイルランドの民として生まれたならば、イギリスの民だったらばと願っていただろう!」 *「1000年もの苦しみと飢えの年月で民はこの土地を追われた。この美と豊饒の土地からイギリスの侵略者どもにレイプされた! あまりにひどい!」 *「一体何故アングロ・サクソンとスコットランドの民がアイルランドにいるんだ? キリストを味方として人殺しをした連中、子供達とIRAが一方的に悪いとほざく連中、お前ならこそがならず者であるくせに! そうさ! ならず者! くそったれさ!」 この曲には民の声だけでなく、アイルランドにまつわるものが散りばめられている。歌詞には「シャムロック」・「エールランド」・「ゴールウェイ」・「レプラコーン」・「ブラーニーストーン」が登場しているが、1番目は「アイルランドの国の花」、2番目は「アイルランドの古名」、3番目は「コノート州州都の港湾都市」、4番目は「アイルランド民話に出てくる妖精」、5番目は「口づけすると友好的になるという伝説を持つ石」である。 この曲はアルバムに収録する以前に完成しており、前作の『イマジン』が発売されていた頃にはアイルランド支援コンサートでこの曲が披露されている点から、かなり前から作られていたことがわかる。なお、かつてジョン・レノンの相棒ポール・マッカートニーもウイングス初のシングル曲としてアイルランド問題を告発した「アイルランドに平和を」を発表している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ザ・ラック・オブ・ジ・アイリッシュ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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