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ザーリャ(Zarya; ; 「日の出」の文語表現)とは、最初に打ち上げられた国際宇宙ステーション (ISS) のモジュールである。 == 概要 == 「基本機能モジュール(Functional Cargo Block; FGB; ロシア語の "" のアクロニム)」とも呼ばれ、機能的にはロシアのサリュート計画のために設計されたTKSの子孫にあたる。ISS の組み立て初期における、電力供給、貯蔵庫、推進・姿勢制御、誘導の各機能を提供した。より専門的な機能を備えた他のモジュールが構築されるに従って、不要になった機器は撤去され内部の与圧区画は倉庫兼、通路として使われるようになった。また外部の燃料タンクはその後も推進剤の貯蔵用として使われているが、スラスタは使用していない。全長12.55m、最大部の直径4.1mで重量19.3トン ザーリャにはドッキング・ポートが3つあり、両端に1つずつと、もう1つは側面(地球方向側)にある。一端にはズヴェズダが、もう一端にはPMA-1を介してユニティが取り付けられている。側面(軸方向または天底)のポートは、ロシアのソユーズやプログレス補給船のドッキングに使われていたが、2010年5月にSTS-132でミニ・リサーチ・モジュール1(MRM-1)が運ばれてここに結合された。 10.67m x 3.35m のソーラーパネルが2枚とニッケル・カドミウム電池を6基装備しており、平均3kwの電力を供給できたが、2007年9月にP1トラスおよびS1トラスのラジエータとの干渉を避けるためにソーラーパネルが折り畳まれ、以後は米国側から電力供給を受けている。16個の外部燃料タンクには6トンの推進剤を貯蔵でき、24基の大型スラスターと12基の小型スラスターを持ち、2基の大型エンジンで軌道の引き上げや軌道変更を行った。 初期にはバッテリー充電回路に問題を抱えていたが、後に解決することができた。打ち上げ時には ISS の規則から免除されていたため、ザーリャには米国基準並みの強固なデブリシールドは備えられていなかったが、周囲を他のモジュールに囲まれて衝突リスクは低くなったため、ザーリャのデブリ強化策は考慮されていない。 設計寿命は15年以上であり、ISSで最初に設計寿命に到達する与圧モジュールになるが、米露で寿命延長のための構造評価などが行われており、2020年頃までは問題なく使用できると考えられている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ザーリャ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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