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シイ : ウィキペディア日本語版
シイ

シイ(椎)は、ブナ科クリ亜科(Castaneoideae)シイ属(''Castanopsis'')の樹木の総称である、シイ属は主にアジアに約100種類が分布、日本はこの属の分布北限となり2種が自生する。ほかに日本ではシイ属に近縁のマテバシイ属(Lithocarpus)のマテバシイ(''Lithocarpus edulis'')もこの名で呼ばれている。
== 特徴 ==
全てが常緑の高木であり、雌雄同株。
葉は2列配列で基部は歪型で星状毛または鱗片があり、多くの種に鋸歯がある。花は雌雄別花序で、雄花は腋生の尾状花序で、雌花は腋生の穂状花序で花序の軸に1個ずつ、または3個ないし7個ずつつく、花柱は棍棒状で1本あるいは3本、退化した雄しべが10~12個ある。堅果は翌年に熟し、一つの枝に数個が並ぶ。殻斗に全てあるいは中央部以下を包み込まれている。カシ類の多くが風媒花で花びら等を持たないのと同じ構造であるが、シイの雄花は枝先に密生し全体が黄色に明るく色づく虫媒花で近縁のクリ属の雄花に似た生臭い香りが強く昆虫がよく集まる。

多くの種の果実は、3つの堅果がクリ属のようにイガの密生した殻斗に包まれる。インドグリ ''Castanopsis argentea''は殻斗を含めクリそのもののような果実をつけ、葉も常緑ではあるものの落葉樹的な形質を持っている、他にも海外産のシイ属にはこのような種が多く存在する。このことからシイ属は”栗に似た樫”という意味からクリガシ属の別名がある、属の学名である''Castanopsis''もクリに似たものという意味である。また、北米に2種あるトゲガシ属''Chrysolepis''はかつてシイ属であったが、イガのある殻斗が最初から割れていること、中身の複数の堅果が一つずつ殻斗片で仕切られている点から現在は別属とされる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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