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CIWS(シウス、もしくはシーウス, Close In Weapon System)は、艦船を目標とするミサイルや航空機を至近距離で迎撃する艦載兵器の総称であり、個艦防御システムの1つである。日本語では「近接防御火器システム」などと訳されている。なお、アメリカおよびNATO諸国では「シー・アイ・ダブリュ・エス」とそのまま呼称する。 == 概要 == 近代的な海軍では、航空脅威に対する軍用艦艇の自己防空は艦隊レベルのものから個艦レベルのものまで装備されている。特に性能向上が著しい対艦ミサイルに対しては、艦載機や対空兵装の充実した艦船によって広い範囲での防空網の構築が行われ、長射程や短射程の艦対空ミサイルという射程の異なる複数の対空兵器によって多層的な防御が行われている。典型的な多層防御では、長射程の艦隊防空ミサイル(スタンダードミサイルなど)により迎撃が行われ、次に個艦防空ミサイル(シースパロー・ESSMなど)および 76mm、127mm砲などの火砲により迎撃が行われ、CIWSが最も内側での防御を担当する。同時に、チャフやフレア、ECMなどの非破壊的な対抗手段(ソフトキル)により攻撃の無力化が図られる。 CIWSの運用にあたっては、実際の弾道とコンピュータの弾道計算との比較試験を定期的に行い(これをPAC射撃:PRE-ACTION AIM CALIBRATION:較正射撃という意味)、射撃精度を常時維持しておく必要がある。 またそれに加え、実際の使用時もCIWSのレーダーは自分自身が発射した弾も追尾して発射角を修正する機能がある。 一般的にCIWSの有効射程は数km程度であり、対処可能時間が数秒-十数秒ほどと短時間のため、目標捕捉から初弾発射まで短時間に対応できる即応性と、高い命中精度および目標を確実に撃墜できる高威力が求められる。高速で接近する大型の対艦ミサイルに対しては、小さな砲弾が数発程度命中しても、弾頭部の炸薬を起爆するなど十分に空中で破砕できなければ、高速運動体であるミサイルの残骸が推進剤や弾頭部の炸薬と共にそのまま艦へ突入してくる可能性がある。 CIWSは艦船にとってほぼ最後の迎撃手段となるため、搭載する艦船のレーダーなどのセンサー、火器管制装置に依存せず、捜索から目標捕捉、攻撃までの一連の動作が自動化されていることが望ましいとされる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「CIWS」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Close-in weapon system 」があります。 スポンサード リンク
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