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シャルピー衝撃試験 : ウィキペディア日本語版
シャルピー衝撃試験[ -しょうげきしけん]

シャルピー衝撃試験(シャルピーしょうげきしけん、)とは、切り欠きのはいった角柱状の試験片に対して高速で衝撃を与えることで試験片を破壊し、破壊するのに要したエネルギーと試験片の靭性を評価するための衝撃試験である。フランスの技術者が考案した。
試験片の破壊に要したエネルギーをシャルピー衝撃値といい、靭性を表すのに用いられている。
粉末冶金材料には、気孔が存在するために衝撃試験を実施する場合、内部欠陥として気孔が作用するために試験片には切り欠きを加工せずに測定を行うのを基本としている。ただし、高密度材の場合は切り欠きを加工を行って測定してもよい〔日本粉末冶金工業会 「焼結金属材料衝撃試験片」〕。
シャルピー試験は、原子炉圧力容器で用いる鋼の健全性評価などに用いられる。
==概要==

右図のように、重量のあるハンマーをある高さ''h から振り下ろすと、ハンマーは切り込みをつけた試験片を破壊して再び高さ''h'' まで振り上がる。この時の位置エネルギーの差
:\begin
E &= m g (h' - h)- L \\
&= m g l (\cos\alpha - \cos\beta) - L
\end
が、試験片を破壊する際の吸収エネルギーということになる。ここで、
*''m'' :ハンマーの質量
*''g'' :重力加速度
*''l'' :ハンマー回転中心からハンマー重心までの距離
*''L'' :回転する際の損失エネルギー(軸での摩擦や空気抵抗によるものなど)
である。ただし通常の場合であれば、''L'' は''E'' に比べ十分に小さい(''L'' <<''E'' )ので、''L'' = 0 とされる。
シャルピー衝撃値は、破壊する際の吸収エネルギー''E'' で表され、ジュール単位を持つ。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「シャルピー衝撃試験」の詳細全文を読む



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