翻訳と辞書
Words near each other
・ ジェームズ・レマー
・ ジェームズ・レンウィック・ジュニア
・ ジェームズ・レヴァイン
・ ジェームズ・レーブ
・ ジェームズ・ロウリネイティス
・ ジェームズ・ロシター
・ ジェームズ・ロスマン
・ ジェームズ・ロックハート
・ ジェームズ・ロッホラン
・ ジェームズ・ロデイ
ジェームズ・ロバート・キーン
・ ジェームズ・ロリンズ
・ ジェームズ・ロルフ
・ ジェームズ・ロング
・ ジェームズ・ローズ
・ ジェームズ・ローズノウ
・ ジェームズ・ローニー
・ ジェームズ・ローニー (野球)
・ ジェームズ・ローブ
・ ジェームズ・ローレンス・オア


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

ジェームズ・ロバート・キーン : ウィキペディア日本語版
ジェームズ・ロバート・キーン

ジェームズ・ロバート・キーン(、1838年 - 1913年1月3日)は、ウォール街で株式仲買業を行っていたイギリス出身の実業家19世紀末から20世紀初頭にかけてのアメリカ合衆国の競馬を牽引した馬主オーナーブリーダーとしても知られる。
== 生涯 ==
キーンは1838年イングランド首都ロンドンで生を受け、14歳のときにアメリカ合衆国に移住した。
青年時代、キーンはカリフォルニア州ネバダ州の鉱山採掘業者に的確な投資を行い、これによって巨額の財産を築きあげた。後にサンフランシスコ証券取引所の所長として指名を受けて、就任している。
1876年、より大きなビジネスチャンスを得るために、キーンはアメリカ経済界の中心地であるニューヨークへと転居した。ここでキーンは競馬に興味を持ち始め、以後厩舎などに多額の投資を行うようになった。1879年には所有馬の一頭スペンドスリフトベルモントステークスで優勝、以後もアメリカ競馬史上に残る競走馬を多数所有した。さらにアメリカ国外にも競走馬を持ち、1881年には息子の名前にちなんで名付けられたフォックスホールという競走馬がフランスのパリ大賞に優勝、さらにイギリスのアスコットゴールドカップも制覇している。
1884年、キーンは穀物の先物取引市場でそれまでにない膨大な損失を作ってしまい、巨額の負債を除く全てを失う羽目に陥った。しかし、同じくウォール街で投資活動を行っていたウィリアム・ハブメイヤーのもとに雇われて復帰を始め、その卓越した市場操作能力を生かしてジョン・モルガンウィリアム・ロックフェラーらの投資家の協力を漕ぎつけ、数年後には証券界に鮮やかな復帰を成し遂げた。
1891年には再び競馬への投資を再開している。1890年代の初頭にケンタッキー州レキシントンのキャッスルトンファームという牧場を購入し、1000エーカー(約4平方キロメートル)ほど規模を拡張させて「キャッスルトンスタッド」に改名、自身の競走馬の生産拠点とした。イギリスより40頭以上の繁殖牝馬を購入し、また牧場の経営者としてキーンの義理の兄弟であったフォックスホール・デインジャーフィールドを雇った。さらに、自身の競走馬を預ける調教師として、後に殿堂入りを果たす名伯楽ジェームズ・ゴードン・ロウを雇用している。
また、程なくしてイギリスでの競馬にも復帰を果たし、息子であるフォックスホール・パーカー・キーンとともに生産した競走馬を多数出走させた。そのなかの一頭であった牝馬キャップアンドベルズは1901年のオークスステークスで優勝している。1908年にはロンドンスポーツマガジンから「今までにないほどの数の競走馬を所有する馬主」として紹介されている。
アメリカクラシックの優勝馬も多数所有しており、生涯でベルモントステークスの優勝馬を6頭、プリークネスステークスの優勝馬を1頭手にした。一方で、当時の鉄道などの輸送機関は輸送力がまだ弱く、かつ鈍足で高額であったこともあり、馬の体調が悪くなる恐れを考慮してケンタッキーダービーには一度も所有馬を出走させていなかった。ただし、ケンタッキーダービーに注目していなかったわけではなく、1879年にはその年のケンタッキーダービーに優勝したロードマーフィーを購入し、これをイギリスで競走させている。
また、後の1955年より始まったアメリカ競馬名誉の殿堂博物館による殿堂馬選考において、キーンの所有馬・生産馬が全部で7頭殿堂入りを果たしている。
競馬界からの信頼も厚く、亡くなる直前までジョッキークラブの副議長も務めていた。キーンは1913年1月3日に死亡し、その亡骸はブロンクス地区ウッドローン墓地に埋葬された。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ジェームズ・ロバート・キーン」の詳細全文を読む



スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.