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ジオン共和国 : ウィキペディア日本語版
ジオン共和国[じおんきょうわこく]
ジオン共和国(ジオンきょうわこく)は、『ガンダムシリーズ』に登場する架空の国家。「ジオン共和国」と称する国家はジオン公国の前後に存在し、前者はジオン公国の前身となった国であり〔『機動戦士ガンダムZZ データコレクション⑥』P77より。〕、後者は一年戦争最終盤においてザビ家の主要人物が死亡したことにより、ジオン公国のダルシア・バハロ首相を筆頭とする内閣が公王制を廃止して共和制に移行した〔『機動戦士ガンダム大事典』111ページ。〕際の国号である。
== 独立 ==
人類が増えすぎた人口を宇宙に移民させるようになって半世紀が過ぎ、地球の周りには数多くの宇宙都市が誕生していた。
当初は地球上の人口増加や環境破壊の対策として歓迎されていた宇宙移民も、人口や環境問題が一応の安定を見せるにつれ、やがて中止されていく。地球連邦政府の中枢は依然、地球に留まったままであり、地球中心の政策が改められることはなかった。その結果、連邦政府関係者や資産家など連邦政府に強いコネをもった人々の多くは、宇宙よりも生活環境が安定して資源が豊富な地球に居住したまま、特権階級化していく。このような情勢の中、地球に残る一部の特権階級と宇宙へ半ば無理矢理移住させられた移民との間には軋轢が生まれていく。宇宙移民であるスペースノイドの中には、地球からの一方的な政策や差別的な現状を一向に改める気配のない地球連邦政府に対する不満が蓄積していた(特にスペースコロニー住民には、その建造費の返済や維持費を名目にコロニー公社を通じて重税がかけられ、これも不満を高める一因となった)。
こうした中、地球連邦議会の評議員ジオン・ズム・ダイクンコントリズムを提唱するが、議会で孤立して現地活動による成功を目指し、宇宙都市の1つであるスペースコロニー群サイド3に移民する。また、ダイクンにより連邦の支配から独立してコロニー国家の可能性を示された民衆が信奉するコントリズムは、0040年代から急速に広まりつつあった「エレズム」と融合し、「ジオニズム」と呼ばれるようになった。
宇宙世紀0053年、ダイクンはサイド3の首相〔漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では議長。〕に任命される。0058年9月14日、サイド3は独立を宣言してジオン共和国を樹立する〔『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』でシャアの台詞に「ジオンの名を使った」とあることから、ジオン・ズム・ダイクンが首相である時代は「ムンゾ自治共和国」(『THE ORIGIN』)または「サイド3共和国」(講談社『機動戦士ガンダム モビルスーツバリエーション』)であったことになる。〕。これに対して連邦政府は経済制裁〔バルト政策(講談社『MSV』)〕を行い、治安維持のための宇宙軍を設立した〔書籍『機動戦士ガンダム 戦略戦術大図鑑 一年戦争全記録』より。〕。これに対し、国防軍を発足させたジオン共和国は武力衝突も辞さない構えであったが、当のダイクンはあくまで連邦政府との話し合いで宇宙移民の国家を認めさせる考えであり、けっして武力を用いての独立は望んでいなかったと言われている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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