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ジョエルマビル火災(-かさい、)は、ブラジルのサンパウロにある25階建てのオフィスビル、ジョエルマビルで起きた火災である。 ジョエルマビルを雑居ビルとしていることが多いが、下記に記載の通りテナントは銀行等の企業のオフィスであったことからオフィスビルと記載する。 1974年2月1日に12階のエアコン室外機のショートが原因で火災を起こし227名の死者(179名及び188名説もあり。日系人6名も含まれる〔ジョエルマビル火災から40年(1) 聖市史上に残る大惨事 - サンパウロ新聞、2016年2月28日閲覧。〕。)を出す大惨事となった。 == 構造 == 1970年代、ブラジルでもビルの高層化が進んでいた。1969年に建設が始まり1972年に完成した25階建てのジョエルマビルもその1つであった。下層階が駐車場フロアになり、その上にオフィスの入る構造になっている。(写真参照) 中央の高い棟がエレベーター棟、その左右のうち平行四辺形の棟がノースタワー(オフィスビル)、三角形がサウスタワー(マンション)〔になっている。冷暖房が完備され、入居テナントは銀行等の企業が多くを占めるなど、近代化されたジョエルマビルはサンパウロでも一際目立った存在であったが、現在の基準で考えると下記のような大きな欠陥があった。 *非常出口がなく、出口は中央のエレベーターおよびその棟の階段のみであった。これらが使用不可になった場合、脱出の手立てがなくなる。 *内装が不燃性でなかった。間仕切りが可燃性の木材や合成樹脂であり、かつカーテンや絨毯といったその他の内装も燃えやすい素材だったので、火災の際は火の回りが早かった。合成樹脂は燃えると有毒ガスを発生する危険もあった。 *スプリンクラー設備はおろか防火扉や防火シャッター・防煙壁といった設備が不十分で、延焼を食い止めるのが難しく煙が充満する危険性があった。 このように防災設備が不十分で、ひとたび火災が起きれば大火災になる可能性があった。 そして完成から2年後、現実に大火災が発生したのであった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ジョエルマビル火災」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Joelma fire 」があります。 スポンサード リンク
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