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ジョンの魂 (John Lennon/Plastic Ono Band) は、1970年に発表されたジョン・レノンのアルバム。これ以前にも、ジョン・レノン&オノ・ヨーコの名義でアルバムを発表していたが、本作はビートルズ解散後初のソロ・アルバムである。 == 解説 == 本作のレコーディング前に、ジョンとヨーコの2人はアーサー・ヤノフ博士による「原初療法」という精神治療を受けていた。原初療法(Primal Therapy)とは、人間心理の奥深くに潜む苦痛を呼び覚まし、幼少期の記憶にまで遡って、すべてを吐き出すという治療法である。これを体験したジョンは、学生の頃に母を失った記憶などが蘇り、大声を上げて泣き出したという。「ゴッド」のなかのフレーズ、"God is a concept by which we measure our pain"はヤノフ博士との会話の中で生まれたものである〔John Lennon and Primal Therapy 〕。しかし、アメリカ政府がジョン・レノンの長期滞在を認めなかったために、この療法は4か月で打ち切られてしまった。 「マザー」「悟り」「ゴッド」などに原初療法の効果が反映されている。一方、「労働階級の英雄」や「ウェル・ウェル・ウェル」のように、極めて政治的・社会的な楽曲も収録されており、この傾向は次作『イマジン』にも受け継がれている。 ロック・スターの苦悩や感情をありのままに表現した最初期の作品とされ、発表当時から評論家などの評価も非常に高かった。大規模なアンケートで選出された『Rolling Stone's 500 Greatest Albums of All Time』(Wenner Books 2005)では22位にランクされるなど、数ある名盤ランキングなどでも、度々上位にランクインしている。 サウンド面はシンプルなもので、ジョン自身は「渋いアルバム」と評している。プロデュースはジョンとヨーコ、フィルの共同名義。ただし、ドキュメンタリー映像においてリンゴ・スターは「録音時にフィルがいたことは無い」と証言しているため、フィル・スペクターはアルバムの仕上げ近くに関わったと見られている。 レコーディングは、1970年9月26日から10月23日までアビー・ロード・スタジオで行われ、ジョンとヨーコの他に、リンゴ・スター(ドラムス)、クラウス・フォアマン(ベース)が参加した。また、ビリー・プレストンが「ゴッド」で、フィル・スペクターが「ラヴ」でピアノを演奏している。 なお、ヨーコ名義の『Yoko Ono/Plastic Ono Band』という、前衛的な曲を集めたアルバムも存在する。ジャケットは『ジョンの魂』とほぼ同じであり、裏ジャケットは『ジョンの魂』がジョンの幼少期の写真であるのに対しヨーコの幼少期の写真となっている。 イギリスでは、最高位8位を記録した。アメリカでは『ビルボード』誌で最高位6位、『キャッシュボックス』誌では最高位3位を記録している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ジョンの魂」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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