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ジョン・トマス・スラデック(''John Thomas Sladek''、1937年12月15日 - 2000年3月10日)はアメリカ合衆国の小説家、SF作家、推理作家。風刺的かつ遊戯的、そしてシュールリアリスティックな作風で知られる。アイオワ州ウェバリー出身。 ==概要== ミネソタ大学で英文学と機械工学を学ぶ。 1960年代にイギリスにて、ニュー・ウェーブ運動に加わる。自己複製マシンの暴走を描いた処女作は、ロンドンGollanczより''The Reproductive System''のタイトルで、アメリカでは''Mechasm''のタイトルで出版された。''The Müller-Fokker Effect''では、人間の個性のテープへの移植実験の失敗によって、過剰な商業取引、宗教、愛国心、そして雑誌の風刺を行う。''Roderick''、''Roderick at Random''では伝統的な風刺の手段、無原罪の第三者、この場合ロボット、の視点を利用している。''Tik-Tok''や『遊星よりの昆虫軍X』においては更に暗く、ロボット工学三原則を欠いたソシオパスのロボットや、薄幸なテクニカルライター〔スラデックは数年間テクニカルライターの仕事をしていた。〕に造られ、早々に狂気に陥るロボットを用いている。 またスラデックはアイザック・アシモフ、アーサー・C・クラーク、コードウェイナー・スミス、J・G・バラード、レイ・ブラッドベリなどのSF作家のパロディー短編でも知られる。 また厳格な唯物論者でもあり、ノンフィクション''The New Apocrypha''において疑似科学やオカルトを容赦のない批判に晒している。ジェイムズ・ヴォーのペンネームで''Arachne Rising''を著し、科学の成立により弾圧隠蔽されたとする13番目のサインに関するノンフィクションと偽った記事を、人々が信じるかどうかの検証を行った。 さらに友人であるトマス・M・ディッシュと共に、カサンドラ・ナイ名義でゴシック・ロマン''The House that Fear Built''を、トム・デミジョン名義で風刺的ミステリ『黒いアリス』を著す。 本格ミステリ作家でもあり、アメリカ人の素人探偵サッカレイ・フィンがイギリスを舞台にして活躍する長編『黒い霊気』他のシリーズや、日本翻訳時に本格ミステリファンから非常に高く評価された『見えないグリーン』などを執筆した。 他に有名なパロディーとして、『恋の骨折り損』に出てくる"Honorificabilitudinitatibus"というhapax legomenonが、ラテン語の(「これらの戯曲はF・ベーコンの作りて世に残すものなり」)というアナグラムであるとの反ストラトフォード派の説に対するものがある。スラデックは"Honorificabilitudinitatibus"に、即ちシェークスピアの作品はベン・ジョンソンによるものであると意味するアナグラムを見いだした。 1986年、スラデックはイギリスからミネソタ州へ戻り、2000年間質性肺炎により死去するまで過ごした。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ジョン・スラデック」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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