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截拳道[せっけんどう]
截拳道は、俳優・武道家のブルース・リーの哲学。武道のみならず、人間としての生き方を表す思想である。英語でJeet Kune Doと書く(広東語を英語に当てた発音)。日本では、かつて「せっけんどう」と呼ばれたが、その創始までの流れが明らかになった現在、ジークンドーと呼ばれるようになった。ブルース・リー自身が使ったように、頭文字をとってJKDと呼ばれることもある。 截拳道は、一般にリーが幼少期より学んだ詠春拳、節拳(弾腿門)などのカンフー(ブルース・リーは“グンフー”と発音していた)の技術に、レスリング、ボクシング、サバット、合気道、柔道などさまざまな格闘技、フェンシングなどの技術・エッセンスが取り入れられている武道。機械的な暗記法(套路、型)にとらわれない戦術を重視しており、ビルジー(目突き)、金的への攻撃、喉への攻撃など効率的に相手を倒す技も多い。また、哲学的側面に道教のダオ(Tao)思想の影響が見られる。2011年、米国で出版された『Tao of Jeet Kune Do Expanded Edition』(Black Belt Communications Inc.)では、その思想が新たな追加原稿とともに詳しく掲載されている。※JKDインストラクターとしては、日本人で唯一、中村頼永が“Taoに関する洞察”を執筆している。 == 歴史 == 1960年代にブルース・リーは、米国で詠春拳を基本とした振藩功夫(ブルース・リー式グンフー)を教えていたが、ロサンゼルスに移ってからさらに実戦的な武術を模索して研鑽・実践を重ねていき、1966年にその名称を截拳道とした。「相手の拳(攻撃)を截(たつ、防ぐ、さえぎる)道(方法、ダオ)」という意味であるが、これは「敵を倒す」という武術としての側面を表すとともに「生きていく上で直面する障害を乗り越える方策・智恵」も示したものである。リーは東洋哲学、特に古代禅仏教と老荘思想を高く評価しており、彼のルールに縛られないファイティングスタイルも、そうした自由な思想に多大の影響を受けていると思われる。そうした考えからリー自身は、自らの格闘術に截拳道という名称を与え、カテゴライズすることには少なからず抵抗を感じていたようである。事実、ブルース・リー本人は、彼の武術を教える際に「Jeet Kune Do」を看板として掲げることを許してはいなかった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「截拳道」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Jeet Kune Do 」があります。
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