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スタッグハウンド装甲車 : ウィキペディア日本語版
スタッグハウンド装甲車[すたっぐはうんどそうこうしゃ]

スタッグハウンド装甲車(Staghound armored car)は、第二次世界大戦中にアメリカ軍によって開発され、イギリス軍によって使用された全輪駆動の4輪式装輪装甲車である。開発時の名称は、T17E1装甲車、アメリカ軍での形式は、M6装甲車である。(ただしアメリカ軍では結局使用されていない。)
== 概要 ==
第二次世界大戦の序盤、北アフリカ戦線ドイツ国防軍と戦ったイギリス軍は、火砲を搭載した装輪式装甲車の有用性を認識し、アメリカ軍もその認識を同じくした為、偵察用の火砲搭載装輪装甲車がアメリカで開発される事になった。フォードが6輪式のT17、GMC(GMシボレー)が4輪式のT17E1を開発し、評価試験の結果T17E1の方が良いとされ、アメリカ軍ではT17E1にM6の形式名が与えられたものの、問題ありとして結局実戦使用されず、全てイギリス軍に供与される事となった(アメリカ軍ではその後、M8装甲車を採用)。イギリス軍に引き渡されたT17E1は、スタッグハウンドと名付けられ、同軍で終戦まで活躍することとなった。T17E1は1942年から43年末にかけ、約2800両が生産された。
最初に開発されたT17E1 = スタッグハウンドMk.Iは、37mm砲と7.62mm機銃を同軸配置した旋回式密閉砲塔を持っていたが、イギリス軍による改修で、Mk.Iの主砲を3インチ榴弾砲に交換したスタッグハウンドMk.II、砲塔をクルセイダーMK.IIIの物に換装し、75mm戦車砲を装備したスタッグハウンドMk.IIIがそれぞれ製作され、使用された。またイギリス軍の要望によりアメリカで対空型のT17E2が開発された。T17E2は、オープントップの砲塔に2連装のM2重機関銃を装備した車両で、イギリス軍ではスタッグハウンドAAと呼称された(AAはAnti Aircraftの略)。T17E2は約800両が生産された。このほか、砲塔をM8自走榴弾砲の物に換装したT17E3が開発されたが、この車両は試作のみで量産されていない。
スタッグハウンド装甲車は大戦中、イギリス軍の他、他のイギリス連邦軍でも使用された。終戦後は、各国で余剰となった車両が輸出されるなどし、様々な国で使用が続けられた。レバノン内戦では複数の勢力により使用され、現地改修によりキューポラを増設した車両や、シールド付きのM2重機関銃を砲塔上に設置した車両、更にはAEC 装甲車Mk.IIIの砲塔に換装された車両なども使用されていた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「スタッグハウンド装甲車」の詳細全文を読む



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