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スチレン
スチレン (styrene) は示性式 C6H5CH=CH2、分子量 104.15の芳香族炭化水素である。ベンゼンの水素原子の一つがビニル基に置換した構造を持つ。天然の樹脂である蘇合香(そごうこう、styrax)の成分として発見された。これが慣用名のスチロール styrol やスチレン styrene の由来である。熱あるいは光により容易にラジカル重合するので、メーカーで市販されているものには基本的に重合禁止剤が含まれている。 == 合成 == 工業的にはエチルベンゼンを鉄触媒等で脱水素してスチレンが製造される。かつては、エチルベンゼンを塩素化したのちに脱塩化水素でオレフィンとする方法やエチルベンゼンを酸化したアセトフェノン、還元したフェニルカルビノールを経由して脱水反応オレフィンとする方法なども存在したが、今日では経済的な理由で触媒により脱水素する方法以外は利用されない。 スチレンモノマーの2008年度日本国内生産量は 2,851,316 t、工業消費量は 106,860 t である〔化学工業統計月報 - 経済産業省〕。 次世代のスチレン製造法として、トルエンとメタノールに塩基性ゼオライト触媒を作用させる方法が研究されている〔"Styrene Breakthrough" ''Chemical & Engineering News'', 2007, March 19, 46-47.〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「スチレン」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Styrene 」があります。
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