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ステファン・ニクレスク : ウィキペディア日本語版 | ステファン・ニクレスク
ステファン・ニクレスク(Ştefan Niculescu, 1927年7月21日〔〕 - 2008年1月22日)はルーマニア出身の現代音楽の作曲家。 ==略歴== ブカレスト工科大学出身。当初は建築業界に身をおいていたが数年ほどで音楽学校へ再入学し、ピアノと作曲を学び卒業。同時期に共産党政権が成立し、国外への移動を禁止されたものの、創作活動をルーマニア国内で継続していた。 1980年代に「全音音階によるモーダル和声と単一の微分音」という境地へ到達し、作曲された作品が「交響曲第三番」である。ダニエル・ケンジーのサックスソロとオーケストラのために作曲されたこの作品はハリー・ハルプライヒによって大きく注目され、ケンジーの「Saxologie 」でも多くのページを割かれて詳しく解説されている。リズム構造は比較的簡素だが、ほとんどの音符がタイで繋がれている為に無限に続く水平線のような感覚を与えている。特殊奏法も要所で用いられ、重音奏法などによるノイズ成分が優勢になることも多いが歌謡的な感覚は放棄しなかった。 やがて、チャウシェスク政権が倒れ、西側へ紹介されることも増えたが、本人はブカレストへとどまりそのまま没した。エネスコ国際作曲コンクールの審査員活動が最後の仕事になったが、その際に送り出された日本人作曲家が酒井健治である。
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