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ストームグラス()は、19世紀のヨーロッパで使われた天気予報の道具。複数の化学薬品をアルコールに溶かしてガラス管に詰めたもので、溶液や沈殿の状態によって近未来の天気が分かる、とされる。 == 特徴 == 一般的なストームグラス〔James Smith, ''The Panorama of Science and Art: Embracing the Sciences of Aerostation'', p833, Nuttall, Fisher, and Co., Liverpool, 1815. Google Book Search 〕は、樟脳 2 ドラム、硝酸カリウム 1/2 ドラム、塩化アンモニウム 1/2 ドラムを粉末にして 2 オンスの50v/v%エタノールに溶かし、長さ 10 インチ・直径 3/4 インチ程度の試験管に入れ、針で細孔を開けた紙や革で封じて作る。ストームグラスの内容は、天気に応じて次のように変化する、といわれている。 * 天気が晴れるなら、ガラス管内の固形分は完全に底に沈み、液体は澄みきる。 * 雨に変わる前は、沈殿物の量が徐々に増え、星のような形のものが透明の溶液中を浮遊する。 * 嵐やひどい風の前には、固形分の一部が溶液の表面まで達し、大きな葉のような形になる。溶液は濁り、発酵しているように見える。この現象は天気の変わる24時間前に見られる。 * 冬、特に雪や霜のときには、管の高い位置まで沈殿物が積もる。内容物はとても白く、浮遊する点状のものが見られる。 * 夏、とても天気がよく暑くなるときは、沈殿物は管の非常に低い位置までしか積もらない。 * 風や嵐が接近してくるときは、接近してくる方向の反対側のガラス管の壁に沈殿ができる。 ストームグラスの内容が変化する原因ははっきりとしないが、大気の温度や湿度、気圧、大気電気学的な影響等によって、溶解度や結晶形状が変化するためと考えられている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ストームグラス」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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