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スペースシャトル・コロンビア号空中分解事故 : ウィキペディア日本語版
コロンビア号空中分解事故[ころんびあごうくうちゅうぶんかいじこ]

コロンビア号空中分解事故(コロンビアごうくうちゅうぶんかいじこ)は、2003年2月1日アメリカ合衆国宇宙船スペースシャトルコロンビア号」が大気圏に再突入する際、テキサス州ルイジアナ州の上空で空中分解し、7名の宇宙飛行士が犠牲になった事故である。コロンビアは、その28回目の飛行であるSTS-107を終え、地球に帰還する直前であった。
== 原因等の概説 ==
事故原因は、発射の際に外部燃料タンク(External Tank, ET)の発泡断熱材空力によって剥落し、手提げ鞄ほどの大きさの破片が左主翼前縁を直撃して、大気圏再突入の際に生じる高温から機体を守る耐熱システムを損傷させたことだった。コロンビアが軌道を周回している間、技術者の中には機体が損傷しているのではないかと疑う者もいたが、NASAの幹部は仮に問題が発見されても出来ることはほとんどないとする立場から、調査を制限した。
NASAによるシャトルの元々の設計要件定義では、外部燃料タンクから断熱材などの破片が剥落してはならないとされていた。従って、シャトルが破片で損傷するような事態は、本来はそもそも発射が許可される前に解決されていなければならない安全上の問題である筈だった。しかしながら、技術者たちは破片が剥落し機体に当たるのは不可避かつ解決不能と考えるようになったので、破片の問題は安全面で支障を及ぼさないかもしくは許容範囲内のリスクであるとして、発射はしばしば許可された。大半の打ち上げにおいて剥落した断熱材の衝突による耐熱タイルの損傷が記録されていた。2つ前の打ち上げであるSTS-112においては、断熱材の塊が外部燃料タンクのバイポッド・ランプから剥落し、左側の補助固体燃料ロケット(SRB) の後尾付近にある SRB-外部燃料タンク間の接続リングを直撃して、幅4インチ深さ3インチの凹みを発生させた。そのミッション後に状況は調査されたが、NASAは破片問題について「外部燃料タンクは安全に飛行可能であり、新たな問題(やリスクの増大)はない」 としてこれを容認する判断を示した。この判断は後にコロンビア号が軌道上に居た間にも再検討され、ミッション管理班 (MMT) 議長のは「当時も今も(危険性の)根拠は乏しい」としてこれを追認した。ハムの他にシャトル計画責任者であるも2002年10月31日の会議に参加しており、その場でこの打上決行が決定された。
STS-107が大気圏に再突入した際、損傷箇所から高温の空気が侵入して翼の内部構造体が破壊され、急速に機体が分解した。事故後にテキサス州ルイジアナ州アーカンソー州で行われた大規模な捜査により、搭乗員の遺体と機体の残骸が多数回収された。
シャトルの113回目の飛行であるSTS-107は、2001年1月11日に打ち上げられる予定だったが、2年間に18回も延期され、実際に発射されたのは2003年1月16日のことであった(そのため、この前の飛行計画の番号はSTS-113となっている)。最後の遅延の原因は、発射予定日の2002年7月19日の1か月前に燃料供給システムに亀裂が発生したことであったが、コロンビア号事故調査委員会(Columbia Accident Investigation Board, CAIB)は、このことがその6か月後に発生した惨事に直接の影響を与えたことはないと断定している。
CAIBはNASAに対し、技術および組織的運営の両面における改善を勧告した。シャトルの飛行計画はこの事故の影響で、チャレンジャー号爆発事故の時と同様に2年間の停滞を余儀なくされた。国際宇宙ステーション(International Space Station, ISS)の建設作業も一時停止され、STS-114で飛行が再開されるまで物資の搬送は29か月間、飛行士の送致はSTS-121が発射されるまで41か月間、完全にロシア連邦宇宙局に頼ることとなった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「コロンビア号空中分解事故」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Space Shuttle Columbia disaster 」があります。



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