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スポラディックE層(スポラディックイーそう、Es層、略称はEスポ、または、Es、英語:Sporadic E layer)とは春から夏ごろにかけて、主に昼間に上空約100km付近に局地的に突発的(スポラディック)に発生する特殊な電離層である〔関東総合通信局 > 放送 > 電波の異常伝搬によるテレビの受信障害 〕。 Eスポの電子密度が極度に高い場合は、F層でも反射できないVHF(Very High Frequency)帯の電波をも反射するという特殊な性質がある。 == 発生時の状況 == === 伝播状況 === VHF(周波数が30MHz以上300MHz未満の電波)以上の電波は、その波長の短さのために散乱が弱く、またいわゆる地表波や回折波も弱く、さらに電離層で反射しないため電離層反射波も無い。そのため通常は、直接波ないし直接の反射波が届く近距離には強力に伝播するが、送信地点から受信地点間の距離が離れるにつれて弱くなり、見通し距離外の遠距離へは伝播しない。この特性のため、基本的には近距離間の通信・放送に使われている。 しかし、スポラディックE層はVHF帯の電波をも反射する特性を持っているため、通常は電離層を突き抜けてしまうVHF電波が反射されて地上に戻ってくるという異常伝播現象を起こす。これが「Eスポ」として、アマチュア無線等では通常不可能なVHF帯による遠距離交信の機会として珍重される一方、(アナログ時代の)テレビ放送等でサービスエリア外の遠方の局の放送が混信する、市町村防災行政無線において遠方の市町村の「お知らせ」が広報されてしまう、等のトラブルの原因にもなっている。また、日本では初夏の時期に強い異常伝播現象が見られることから、無線業務関係者や愛好家には一種の「初夏の風物詩」となっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「スポラディックE層」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Sporadic E propagation 」があります。 スポンサード リンク
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