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スポンディロモルム
スポンディロモルム ''Spondylomorum'' は、細胞群体を形成する緑藻の1属。ボルボックス科のものに似るが、細胞がゼラチン質に埋まっておらず、群体が房状になる点で大きく異なる。 == 特徴 == 個々の細胞はクラミドモナスに類するもので、ただし鞭毛は前端に等長のものを4本有する。葉緑体は杯型で、ピレノイドはない。眼点が1個あり、収縮胞が2個鞭毛の基部にあるが、眼点を欠くものもある。そのような細胞が8個ないし16個集合した細胞群体を形成する。その点でボルボックス科のものに類似している。はっきり異なるのは、個々の細胞に細胞壁があり、ゼラチン質を纏わないことで、群体は裸の細胞が集合した形となる。また、細胞が同一方向を向いて房状になっている点も大いに異なる〔水野・高橋(1991),p.476〕。 日本で知られている ''S. quaternarium'' で、より詳細な特徴を記す。この種では細胞数は16。細胞は卵形で後端部には短い尾状の突起がある。眼点は線形で1個、細胞の後方に位置する。細胞の配列は一定しており、全て同一方向を向いた細胞が4つずつ輪を作り、それが前後に4段並んだ構成になっている。輪を作る細胞は鞭毛のある前端を寄せ合うようにしており、後段の細胞の前端には前段の細胞の後端が被さる。細胞は長さ20-25μm、幅10-15μm〔岡田他(1947),p.23〕。最大幅は20μm、群体の径は50μmになる〔水野・高橋(1991),p.476〕。上の段と下の段の細胞群は交互に配置し、上のものの細胞間に先端を突っ込むような配置となる。その配置については『寒天質ノ被包ヲ欠クモ、細胞ノ配列ハ一定ニシテ乱レズ』とのこと〔内田他(1947),p.1740〕〔引用部については漢字は現在のものにしてある。〕。 和名としては岡田他(1947)では ''S. quaternariu''m をクミヒゲマワリとしており、科名もクミヒゲマワリ科を採用している。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「スポンディロモルム」の詳細全文を読む
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