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スポンデー(Spondee, または強強格、揚揚格)は、詩の韻脚の一種。古典詩(古代ギリシアやラテン語詩)ではスポンデイオス(ギリシア語:Spondeios, ラテン語:spondeus, またはスポンダイオス、長長格)という。古典詩では2つの母音の長い音節から、現代詩では2つのアクセントの強い音節から、それぞれ成っている。英語詩においてはいささかユニークに、最低でも1つのアクセントの弱い音節を含む、多くの他の韻脚のようにふるまう。 スポンデーだけで重厚な詩を作ることは現実的に無理である。従って主に、アナペスト(弱弱強格)的な構造の中の変化として発生する。 たとえば、G・K・チェスタートン『Lepanto』の次の2行「White founts falling in the courts of the sun / And the Soldan of Byzantium is smiling as they run」を例にあげてみる。(太字は強勢、「|」は脚韻の区切り) :White founts | fall-ing | in the courts | of the sun :And the Sol- | dan of By-zan | -ti-um is smi | -ling as they run 2行とも基本的に弱弱強四歩格であるが、2行目の2・3・4番目の韻脚は弱弱弱強格に、また1行目の2番目の韻脚(「falling」)は強弱格に置き換えられている。そして1行目の最初の韻脚(「White founts」)に使用されているのがスポンデーである。チェスタトンがそのように変えたのは、書くことの直感的認識よりも、聞き慣れない音を持たせたかったからだろう。スポンデーはそのような効果を生む。 テニスンはしばしば自作において、スポンデーとピリック(弱弱格)の代用を用いている。『Ulysses』を例に挙げる。 :This is my son, mine own Te-le-ma-chus :To whom I leave the sce-pter and the isle, :Well-loved of me, dis-cern-ing to fulfill :This la-bor, by slow pru-dence to make mild :A rug-ged peo-ple, and through soft de-grees :Sub-due them to the use-ful and the good. 3行目の「Well-loved」、4行目の「This la-」、「slow pru-」、「make mild」がスポンデーである。 ::Be near me when my light is low, :::When the blood creeps and the nerves prick :::And tingle; and the heart is sick, ::And all the wheels of Being slow. ::: -from In Memoriam この抜粋の中には2つのスポンデーがある。「blood creeps」と「nerves prick」である。 スポンデーを使った詩のもうひとつの例は、ジェラード・マンリ・ホプキンスの『Pied Beauty(まだらの美)』〔Pied Beauty 〕である。その6行目に、ホプキンスはスポンデーを強調するマークをつけている。 *And áll trádes, their gear and tackle and trim. それだけでなく詩の最後も短いスポンデーの行で以下のように締めくくられる。 *Praise Him. ==脚注== 〔 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「スポンデー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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