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スローセックスとは、射精や絶頂を目的とした男性本位のセックスに対し、ゆっくり時間をかけ、男女が互いをいたわりながら肌を重ねる時間を楽しむ性行為である。セックスセラピストであるアダム徳永の著書がベストセラーになったことで広く知られるようになった。 == 概要 == イタリアでスローフード運動が進むとともに、性生活にたっぷり時間をかけようという「スローセックス」が提唱されたといわれる〔「【イタリア便り】スロー運動」、産経新聞大阪朝刊、2003年7月13日。〕。 肌を重ねる時間を楽しむという行為について日本で知られるきっかけの一つとなったのは、五木寛之が『愛に関する十二章』(角川書店、2002年)で紹介したポリネシアン・セックスである〔「(1)スローセックス 脱AV「過程」楽しむ」、読売新聞東京朝刊、2006年7月11日。〕。アダルトビデオ(AV)のような男性本位のセックス、男女ともに絶頂に達するセックスといった結果を求める行為ではなく、過程を大事にするスタイルがあってもいいという提案は反響を呼び、女性誌などでも特集された。 また1990年から60歳以上の男女の性行動など調査を始め、2000年には医師らと日本性科学会セクシュアリティ研究会を結成した、田園調布学園大学教授の荒木乳根子も、中高年の性行為では、精力回復や何歳まで行為が可能かといったことではなく、行為自体にとらわれずにスキンシップを大切にする「スローセックス」を提唱している〔「男女間に意識の擦れ違い スローセックスを提唱」、共同通信、2004年9月19日。〕〔荒木乳根子「Aging Coupleの性 - 女性の立場から」、泌尿器科紀要、51巻9号、591-594頁、2005年。〕。 セラピストのアダム徳永は2004年に「セックススクールadam」を設立。「アダムタッチ」に代表される独自のセックス技術、理論を広めてきた。2006年に出版した『スローセックス実践入門――真実の愛を育むために』(講談社+α新書)が2007年にトーハンの新書週間売上ベスト10に入る〔「カルチャープラス 売れてます」、北海道新聞全道夕刊、2007年7月13日。〕などのベストセラーとなり、スローセックスが広く知られるようになった。アダム徳永はその後もスローセックスに関する著書やDVDを出版し続けている。 『婦人公論』(中央公論新社)は、2006年から2009年まで毎年、別冊『快楽白書』(けらくはくしょ)を刊行し、40歳代からの性をテーマに取り上げている。その中ではスローセックスについても取り上げられており、その概念や体験入門などが掲載されている。 なお、「スローセックス」はアダム徳永の関連業務を行う株式会社エヴァの登録商標となっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「スローセックス」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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