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スヴェントヴィト
スヴェントヴィト(Sventovit)は、バルト海沿岸の西スラヴ諸族に信仰された天神〔清水睦夫「ロシア国家の起源」p46〕。スヴャトヴィト(Sviatovit)とも呼ばれる。 == 概略 == 12世紀の聖職者ヘルモルドにより、「神々の神」と記されていることから、バルト海沿岸のスラヴ人の最高神だったという説もある。 バルト海のリューゲン島北端のアルコナに神殿があり、神像が出土している。そこで祀られていたスヴェントヴィト神像は巨大で、東西南北の支配を象徴する四方を向いた四つの顔を持っていた。また、右手には酒を満たした牡牛の角を持っており、年に一度、司祭がこの角の中身を確認し、酒がたくさん残っておれば豊作、少なければ凶作とされたことから、豊穣の神ともされる。他にも、この神像の近くに巨大な剣と鞍と馬具とが吊り下げられ、軍旗も置かれていて、軍神であったと言われている。司祭は戦に出かける戦士達にこの軍旗を示し、戦士達は戦いの分捕りの一部を、常にスヴェントヴィトに捧げたとされる。12世紀のデンマークの歴史家サクソ・グラマティクスによると、白馬に乗って敵と戦うという〔『神の文化史事典』、白水社、2013年、279頁より引用〕。 一説には、スヴェントヴィトは、スラヴの土着の神が、スカンディナヴィアやゲルマンの軍神と融合したものではないかともいわれる。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「スヴェントヴィト」の詳細全文を読む
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