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セイレーン()は、ギリシア神話に登場する海の怪物である〔『図説ヨーロッパ怪物文化誌事典』108頁。〕。複数形はセイレーネス()。上半身が人間の女性で、下半身は鳥の姿とされるが後世には魚の姿をしているとされた〔『図説ヨーロッパ怪物文化誌事典』111頁。〕。海の航路上の岩礁から美しい歌声で航行中の人を惑わし、遭難や難破に遭わせる。歌声に魅惑されて挙げ句セイレーンに喰い殺された船人たちの骨は、島に山をなしたという〔。 その名の語源は「紐で縛る」、「干上がる」という意味の Seirazein ではないかという説が有力である〔〔『幻想世界の住人たち』 〕。長母音記号省略表記のセイレンでも知られるが、長音記号付き表記も一般的である。 上記のギリシア語はラテン語化されてシーレーン(Siren, 複数形シーレーネス Sirenes)となり、そこから、英語サイレン(Siren)、フランス語シレーヌ(Sirène)、ドイツ語ジレーネ(Sirene)、イタリア語シレーナ(Sirena)、ロシア語シリェーナ()といった各国語形へ派生している。英語では「妖婦」という意味にも使われている。'')といった各国語形へ派生している。英語では「妖婦」という意味にも使われている。 == 概要 == セイレーンは河の神アケローオス〔『世界幻想動物百科』224頁。〕とムーサのメルポメネー(『ビブリオテーケー』)あるいはテルプシコラー(ノンノス『ディオニューソス譚』)、あるいはカリオペー(『アエネーイス』)との娘とされる。また『ビブリオテーケー』は、海の神ポルキュース〔とステロペーの娘ともする。2人、3人、あるいは5人であるとされており〔、カリュブディス付近〔のアンテモエッサ(「花の咲き乱れる」の意)島にいた。 何人姉妹で構成されるかについては諸説あり、二人の場合はヒメロペー(、「優しい声」の意)とテルクシエペイアー(、「魅惑的な声」)〔壷絵に描かれたセイレーンの名。〕、三姉妹ではレウコシアー(、「白」)・リゲイアー(、「金切り声」)・パルテノペー(、「処女の声」)、四姉妹ではテルクシオペイアー(、「魅惑の声」)・アグラオペーメー(、「美しい声」)・ペイシノエー(、「説得的」)・モルペー(、「歌」)からなるといわれる〔『ギリシア・ローマ神話事典』 〕。ガイウス・ユリウス・ヒュギーヌス『ギリシャ神話集』では、テレース()・ライドネー()・モルペー()・テルクシオペー()の四姉妹で構成されている。 元はニュムペーあるいは人間で、ペルセポネーに仕えていたが、ペルセポネーがハーデースに誘拐された後に〔ペルセポネーを探すために自ら願って鳥の翼を得た〔(『変身物語』による。ほか、ガイウス・ユリウス・ヒュギーヌス『ギリシャ神話集』では、誘拐を許したことをケレースに責められ、鳥に変えられたとされる。『オデュッセイア』エウスタティウス注では、誘拐を悲しんで恋愛をしようとしなかったためアプロディーテーの怒りを買い、鳥に変えられたとされる。)。 パウサニアス『ギリシア案内記』ではムーサと歌で競い合い、勝負に負けてムーサの冠を作るために羽をむしり取られたとされる〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「セイレーン」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Siren (mythology) 」があります。 スポンサード リンク
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