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セム祖語 : ウィキペディア日本語版
セム祖語[せむそご]
セム祖語(セムそご、)とは、セム語派に属する言語の祖語として推定されている言語である。原郷についてはカナン人アラム人アラビア人といった遊牧民の出自についての記録から、それをアラビア半島であるとする説が有力である。セム祖語は、紀元前3000年代には既に存在していたと考えられ、これは印欧祖語と同じ時代にあたる。
文献に残る最古のセム系民族はサルゴン大王で知られるアッカド人で、その記録はおよそ紀元前23世紀にさかのぼる。彼らもまた、アラビア半島に起源を持つとされている。また紀元前1800年頃に原シナイ文字で書かれたと推定される刻字が、セム語の話者によるものとされる。
セム語派が属するアフロ・アジア語族、特に近縁とされるエジプト語派の分布から、原セム人はアフリカの角からアラビア半島へ移住したのではないかと推定されているが、時代が古いため推論の域を脱していない。
==音韻==
セム祖語は一般に以下のような音素をもつものとして再建されている。下図ではセム語学で用いられる表記と、予想されるIPAでの表記をともに示す。

強勢音はセム語派では一般的な子音で、アラビア語では咽頭化音として、エチオピアのセム語(アムハラ語など)では声門化音として現れる。これについて一部の研究者は、セム祖語の強勢音は放出音ではないかとしている(例: = 、 = 等)が、 の音価については、 のような摩擦放出音の出現頻度が音韻論的にみて極めて低いことに注意しなければならない。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「セム祖語」の詳細全文を読む



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