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セーター植物[せーたーしょくぶつ]
セーター植物とは、高山植物の一形で、植物体が綿毛に覆われているものである。保温および太陽エネルギー吸収に寄与するものと考えられる。 == 意味合い == 高山では低温によって植物の生育が制限されやすい。また花粉媒介を昆虫に頼る場合、昆虫の活動も低温による制約を受ける。これらを補う方法として、植物体表面に密毛や長毛を多量に生じ、植物体表面を覆うのがセーター植物である。これには保温の効果と共に、夏季の生育期に太陽エネルギーを吸収して開花の促進を図るものとされる〔土田(1997),p.229〕。他方でこれが花粉媒介を行う昆虫を誘う装置であるとの見方もある。高山の天候は変わりやすく、急に風が強まったり、突然雨が降ったりするので、綿毛に包まれた空間が避難所となる、との見方である〔御影(1997),p.14〕。典型的なものはワタゲトウヒレン ''Saussurea gossypiphor''a に見られる。 なお、同様な効果があるとされる高山植物の適応に温室植物がある。こちらは葉や苞葉が広がって花序などを覆うもので、トウヒレン属ではボンボリトウヒレン ''S. obovallata'' がこのタイプに属する〔御影(1997),p.15〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「セーター植物」の詳細全文を読む
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