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ソフト電池 : ウィキペディア日本語版
ソフト電池[そふとでんち]

ソフト電池(ソフトでんち)とは、パルティオソフトによるコピーガード・ライセンス管理製品群。電池の概念をメタファーとしている事が特徴である。
コンピュータソフトウェア等用を動作させるために必要となるライセンスファイルを、仮想的な電池として表現したものであり、同社のシステムの中でアプリケーションソフトウェアの使用を管理するために用いられる。
ソフト電池システムとは、ソフト電池を用いたソフトウェアの稼働管理システム、あるいは、ライセンス管理システムのことをいう。
== 概要 ==
通常、ライセンスファイルを利用するタイプのコピーガード・ライセンス管理システムは、ライセンスファイルと呼ばれる暗号化されたファイルを導入し、それによってライセンス管理をするが、このソフト電池システムでは、その「ライセンスファイル」を「電池」に例えることでわかりやすく表現したことが特徴である。
ソフト電池システムを利用しているアプリケーションソフトウェアは、ソフト電池ランタイムプログラムと呼ばれる共通のランタイムソフトウエアを導入したコンピュータ上で動作する。まずソフトウエアを購入した際には、アプリケーションソフトウエア本体をダウンロードすると同時に、この「ソフト電池」と呼ばれるライセンスキーを自動的にダウンロードし、アクティベーションをアプリケーションソフトウエアに代わって行う。これをソフト電池の用語で「充電」と呼ぶ。これによって、ライセンス管理を行うソフト電池ランタイムプログラムと呼ばれる共通のランタイムソフトウエアに電池という形でライセンスが登録され、そこから起動を許可されたソフトウエアが動作する仕組みである。
基本的によくあるマイクロビジョン社のFlexNetなど高級なアプリケーションに搭載されているライセンス管理システムと同様であるが、それらより比較的平易に扱える。
ソフト電池はその使用時間や使用回数などを設定することができ、そこに設定された、あるいは購入した分だけ残量があり、利用状況に応じてソフト電池の量と言う形で利用できる回数が減っていく。残量設定がある電池の場合は、当然ながら利用回数が無くなればアプリケーションソフトウェアは使用できなくなる。このとき、引き続きそのアプリケーションソフトウェアを使用したければ、追加でソフト電池を購入して充電することで継続して使用できるようになる。
(実際には、ソフト電池の残量に応じて動作を制御する専用のAPIアプリケーションソフトウェアの内部(ソースコード)に組み込むことによって、そのような振る舞いをするように実装する。)
このソフト電池を用いてアプリケーションソフトウェアの使用許諾権を付与(動作を制御)することにより、ソフト電池システムは、ソフトウェアの従量制課金、違法コピーの防止デジタル著作権管理(DRM)などに利用されている。
一般的にライセンス管理に言い直せば、ソフト電池とはつまり、ライセンスファイルであり、共通ランタイムであるソフト電池ランタイムプログラムとはライセンス管理アプリケーションである。従って、ソフト電池という言葉は、一般的な用語として新語辞典に載るなどしているが〔三省堂「デイリー 新語辞典 」に、一般的な用語(新語)として収録されている。〕、パルティオソフト株式会社が独自に開発販売しているシステム用の独自用語である〔ソフト電池の仕組みについては同社が特許を取得している。日本:第2810033号、アメリカ合衆国:PAT. No. 5,943,650〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ソフト電池」の詳細全文を読む



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