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ゾイドバトルストーリーはタカラトミー(旧トミー)から販売されている玩具シリーズ『ゾイド』を元に小学館が刊行した架空戦記。 == 概要 == ゾイドが誕生した頃、まだ明確にストーリーと連動した展開はなされていなかったが、既にヘリック共和国とゼネバス帝国の抗争という世界観は確立しており、当時のトミー(現タカラトミー)が『HISTORY OF ZOIDS』と言う関連書籍を期間限定販売しており、小学館も『戦闘機械獣のすべて』というムック本を出していた。部族間戦争からヘリック共和国、そしてゼネバス帝国建国までの経緯は、ここで物語として詳しく述べられている。 1986年頃、小学館の学年誌(いわゆる小学○年生)にジオラマ写真を掲載したストーリーが連載され、これが『ゾイドバトルストーリー』としてムック本の形で編集、刊行された。ストーリー設定はトミーの設定を基本に小学館編集担当者とスフィウスLAB(ジオラマ、SF考証も担当。荷電粒子砲を設定。)との共同制作。著者は1巻から4巻までは立山誠浩が作中に登場したヘリック共和国陸軍の退役軍人である戦史研究家ロイ・ジー・トーマス元大尉という設定で執筆。続編である『新ゾイドバトルストーリー』も同様に三浦卓嗣とスフィウスLABとの共同制作、三浦氏が共和国軍中央研究所主任研究員である技術将校トミー・ミューラー大佐となって執筆している。最初はSF色の強い物語で、次第に第二次世界大戦の様相を思わせるミリタリー調になっている。 ジオラマ写真に登場する兵士の人形は田宮模型のミリタリーミニチュアシリーズのドイツ兵などを改造して用いている。また、ゾイドバトルストーリー1、2巻を元に漫画化した作品と小学館の雑誌にそれぞれ読み切りで掲載した漫画作品を再収録した『ゾイドバトルコミック』というコミック本も刊行されている。作者はたかや健二、田中てつお、石川森彦である。 これに並行する形でトミーも店頭配布のカタログを兼ねた小冊子『ゾイドグラフィックス』誌上で独自のストーリーを展開していた。大筋は小学館版と同じだが異なる箇所も多く、ゼネバス皇帝の娘で後に共和国大統領となるエレナ(ルイーズ)はゾイドグラフィックスが初出であるなど重要な記述も含まれている。全21冊でキングゴジュラス登場まで描かれている。ちなみに新シリーズのキットに同梱されたカタログの名称もゾイドグラフィックスである。 1999年のゾイド復活に合わせ、『月刊コロコロコミック』でジオラマ写真を掲載したストーリーが連載(ジオラマ制作は前回と同じスフィウスLABが担当)、ムック本『ゾイド公式ファンブック』として4巻刊行された。著者は小学館のライターである窪内裕である。また、ゾイド製品の箱裏にもバトルストーリーのエピソードが書かれており、ゴジュラスギガからバトルストーリーのエピソードが書かれた小冊子『ゾイドオフシャルファンブックEX』が付属した。2003年のゾイド生誕20周年記念企画として一万セットの限定発売品として販売された「ゾイド・コア・ボックス」に復刻されたゾイドバトルストーリー全5巻が収録、さらに新編された『Ziヒストリーファイル』という設定資料集も付属された。 惑星Zi(旧シリーズ「メカ生体ZOIDS」ではゾイド星)は太陽系第三惑星(地球)からみて銀河系の正反対に位置する恒星系「ゾイドゾーン」の惑星で大気組成こそ地球と似通っているが金属鉱脈が多く露出し、金属イオン濃度の高い海から発生した生命は金属細胞をもつゾイドへと進化。旧シリーズでは中央大陸デルポイにおけるヘリック共和国とゼネバス帝国との戦争(中央大陸戦争)及びヘリック共和国とゼネバス帝国滅亡後の残存勢力を吸収したガイロス帝国との戦争(第一次大陸間戦争)が描かれた。この戦争の最中、飛来した巨大彗星が惑星Ziの衛星に衝突、その破片が降り注いだ。これによってもたらされた大異変により両軍は継戦能力を失い戦争は決着のつかないまま終結した。 新シリーズではそれから数十年後、ガイロス帝国と共和国の再戦(第二次大陸間戦争)、さらにガイロス軍内部から反旗を翻したネオゼネバス帝国による中央大陸の制圧、その後の共和国軍残党とガイロス、そして東方大陸の企業体ZOITECらの同盟とネオゼネバスとの死闘が描かれた。なお、ゾイドバトルストーリーはゾイドオフシャルファンブックEX vol.8にてネオゼネバス皇帝ヴォルフ・ムーロアとヘリック共和国軍パイロットであるレイ・グレックとの因縁の対決の決着をもって、一応の完結となっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ゾイドバトルストーリー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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