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タカアシガニ : ウィキペディア日本語版
タカアシガニ

タカアシガニ(高脚蟹・学名''Macrocheira kaempferi'')は、十脚目短尾下目クモガニ科に分類される。日本近海の深海に生息する巨大な蟹で、現生の節足動物では世界最大になる。
カニ類の中では系統的に古い種で、生きている化石とよばれる。現生のタカアシガニ属 (''Macrocheira''属)は1属1種だけだが、他に化石種が4種類(日本国内に2種、アメリカワシントン州に2種)報告されている。
== 概要 ==
全身が橙色だが、には白色のまだら模様が入る。脚は非常に細長いが、さらに成体のオスでは鋏脚が脚よりも長くなり、大きなオスが鋏脚を広げると3.8mに達する。甲羅は最大で甲幅40cmになり、甲長の方が長く楕円形で、盛りあがっていて丸っこい。体重は最大で19㎏に達する。複眼は甲羅の前方に並び、複眼の間には斜めのが左右に突き出す。若い個体は甲羅にや棘があり、複眼の間の棘も長いが、成熟すると毛は短くなり、棘も目立たなくなる。
生息域は岩手県沖から九州までの太平洋岸で、東シナ海駿河湾土佐湾である。
日本近海の固有種と言われていたが、1989年台湾の東方沖で見つかっている。水深150-800mほどの深海砂泥底に生息し(特に水深200-300mに多い)、春の産卵期には、水深50m程度の浅いところまで移動して産卵する。
学術名はエンゲルベルト・ケンペル(Engelbert Kaempfer)にちなんで名づけられ、彼の生誕350年の折には剥製がドイツに送られた。
近縁種4種は全て絶滅種で、1926年メアリー・ラスバン:en:MARY J. RATHBUN)によってアメリカワシントン州オリンピック半島東ツイン川で確認された ''Macrocheira teglandi''、1957年今泉力蔵によって長野県下伊那郡千代村米川(現在の同県飯田市大字千代)の千代小学校の校庭の地層で確認された「チヨガニ」(''Macrocheira yabei'')、同じく今泉によって1965年山形県尾花沢市の薬師沢支流の砂岩層から確認された ''Macrocheira ginzanensis''、1999年にキャリー・シュバイツァー(Carrie E. Schweitzer)とロドニー・フェルドマン(Rodney M. Feldmann)の研究チームによってワシントン州オリンピック半島の地層から確認された ''Macrocheira longirostra'' である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「タカアシガニ」の詳細全文を読む



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