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バービカンとは、かつて日本で販売していたビールテイスト飲料(ビール風味の炭酸飲料)である。 ビールテイスト飲料は、欧米ではかなり前から製造され愛用者も多かったが〔、日本ではビールが高級品扱いだった大正末期に代用品としての「ノンアルコールビール」(ノンビア)が流行して粗悪品が多く流通し〔港区探訪:はじめて物語(4)ホッピー - Kissポート財団公式サイト、ホッピー物語 - ホッピービバレッジ公式サイト〕、戦後に質にこだわった商品としてホッピーが1948年7月15日に発売〔ホッピー物語 - ホッピービバレッジ〕されたが、飲み方からアルコール飲料に類似する立場に分類されるようになったことで、そのまま飲むスタイルの商品は日本国内ではしばらく大きな動きがなかった。 1970年代から1980年代にかけて、日本国外ではビールやワインなどアルコール飲料のアルコール分を減らしソフトドリンク化する動きが活発化し、日本国内でも1980年代になるとその影響を受けて開発が行われ、新感覚の大人向け飲料として宝酒造が英国社(現インベブ社)と提携して開発した「TaKaRaバービカン」を1986年2月に発売開始〔TaKaRaのあゆみ:企業のあゆみ1977〜1989 - 宝ホールディングス〕〔バービカン<リアルテイスト> 新発売 - 宝酒造 ニュースリリース 2004年2月3日〕。特に法律で厳しく禁じられている飲酒運転の撲滅に期待がかかる商品として注目された。1987年9月に発売された書籍『飲めない族』には、前年に発売された「バービカン」が大きく取り上げられ、他にも当時販売されていた日本国内外のノンアルコールビール計16種類が掲載された〔。しかし、バービカンはビールほどのコクや深みが無いために不評で、長らく細々と売られていた。また「ノンアルコール」を謳いながら、当時実際には1%以下のアルコール分を含有しており表示適正化のため、2000年代中盤以降は「ビールテイスト飲料」という表現に改められた〔アルコール0%飲料 - コトバンク〕〔 - 公正取引委員会 2004年5月26日〕。 2007年に宝酒造はバービカンの販売権を日本ビールに譲った。同年に麒麟麦酒などビールメーカー大手4社がアルコール分を含まない0.00%表示のビールテイスト飲料を発売したのに対抗して、飲酒運転の更なる撲滅(道路交通法改正)や健康志向を踏まえて、2009年12月15日にパッケージデザインと麦芽100%で日本初アルコール分0.000%を達成した中味にリニューアルした〔日本ビール、アルコール分0.000%のノンアルコールビール「バービカン」を発売 - 日経デザイン 2009年12月14日 激戦区!アルコール0%ビール市場に麦芽100%の『バービカン』が登場 - ガジェット通信 2009年12月14日 日本ビール、麦芽100%のアルコール分0.000%ノンアルコールビール「バービカン」を発売 - ライブドアニュース 2009年12月17日〕。 2014年現在、日本ビールのサイト内にある全商品一覧に同商品の名前が無く、すでに販売終了した模様。後継品は龍馬1865〔 坂本龍馬が長崎でトーマス・ブレーク・グラバー氏よりビールを譲り受け、初めてビールを飲んだと言われている1865年にちなんでいる。〕。 == 脚注 == 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「バービカン (飲料)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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