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タマゴテングタケ(卵天狗茸、''Amanita phalloides'')はハラタケ目テングタケ科テングタケ属のキノコで、猛毒菌として知られている。 夏から秋、主にブナやミズナラなどの広葉樹林に生える。傘はオリーブ色。条線はない。柄は白色でつばがある。ひだは白色。ひだに濃硫酸をたらすと淡紅紫色に変色するという、他のキノコには見られない特徴があり、このキノコの判別に用いられる。 種名''phalloides''の意味は「男根 (phallus) に似た (-oides) 」であるが、文字通りの意味なのか、''Phallus''(スッポンタケ属)に似ているという意味なのかははっきりしない。 == 毒性 == 本種はドクツルタケやシロタマゴテングタケとともに「猛毒キノコ御三家」などと呼ばれているほど〔大海淳 著 『いますぐ使えるきのこ採りナビ図鑑』 大泉書店、2006年10月1日発行、ISBN 978-4-278-04717-2、60頁。〕の猛毒種である。中毒症状はドクツルタケやシロタマゴテングタケ同様、2段階に分けて起こる。まず食後24時間程度でコレラの様な激しい嘔吐・下痢・腹痛が起こる。その後、小康状態となり、回復したかに見えるが、その数日後、肝臓と腎臓等内臓の細胞が破壊され死に至ることも少なくない。 古くから知られている毒キノコであるため、その毒素成分(キノコ毒)の研究も進んでおり、アマトキシン類、ファロトキシン類、ビロトキシン類などがその毒素であることが明らかにされている。これらは8つのアミノ酸が環状になった環状ペプチドであり、タマゴテングタケの毒性はこのうち主にアマトキシン (''amanitatoxin'') 類によると考えられている。毒性はα-amanitinw で、マウス (LD50) 0.3mg/kg。〔 アマニチン (''amanitin'') は消化管からの吸収が早く、1時間程度で肝細胞に取り込まれる。〔アマニタトキシン群(タマゴテングタケ、ドクツルタケ) 財団法人 日本中毒情報センター〕アマトキシン類はこれらのキノコ毒の中では遅効性で(15時間くらいから作用が現れる)あるが毒性は強く、タマゴテングタケの幼菌1つにヒトの致死量に相当するアマトキシン類が含有されている。アマトキシンは細胞においてDNAからmRNAの転写を阻害する作用を持ち、これによってタンパク質の合成を妨げ、体組織、特に肝臓や腎臓などを形成する個々の細胞そのものを死に至らしめることが、このキノコ毒の毒性につながっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「タマゴテングタケ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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