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トゥリモンストゥルム(''Tullimonstrum'')とは、古生代の海に棲息していた謎の脊椎動物である。北アメリカ・イリノイ州の石炭紀後期の地層から発見された。 全長は約10cm。全体は前後のとがった楕円形、細い柳の葉のような形で、扁平であった。胴体には節があったらしいが、体節制をもっていたのかどうかは定かでない。後端近くには両側に張り出したひれがあって、ほぼ菱形になっている。前端はとがって突き出しており、これは吻といわれるが、その先端に口が開いていたらしい。奇妙なのはその両側が突き出しており、しかも内側にギザギザが見られることで、これはこの部分を顎のように動かしてえさをとったのではないかと思われる。さらに、胴体の前方三分の一くらいのあたりから、両側に棒状の突起が突き出し、その先端に眼があったらしい。 このように、その構造は奇妙で、現生のどの動物にも直接に比較できるような似たものがない。バージェス動物群の再発見以前には代表的な「古生代の怪物」であった。ゾウクラゲ(クラゲの仲間の腔腸動物ではなく、軟体動物の巻き貝の一つである)と近縁という説もあるが、定かではない。 しかしながら、2016年3月16日付の科学誌Nature電子版の内容によると、歯が並んだ2本の吻や背骨の存在が、レスター大学やイェール大学の研究グループによって確認されたことから、円口類の一種とされ、現存する生物の中ではヤツメウナギに近い種であると、結論付けられた。 なお、この名前は発見者であるフランスのフランシス・ターリーに献名されたもので、意味としては「ターリーの怪物」である。発音は英語式に読めば「タリモンストラム」、「タリモンストルム」、英語流に言えば「タリーモンスター」である。 == 関連項目 == *:en:Fredrick William Holiday - 1968年に自著の中でネッシーの正体とした。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「トゥリモンストゥルム」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Tullimonstrum 」があります。 スポンサード リンク
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