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ターマイトボール ターマイトボール()は、シロアリの卵に物理的・化学的に擬態している菌核。''Athelia''属の糸状菌が形成する。 == 内容 == シロアリは、典型的な真社会性の社会性昆虫である。女王が産卵すると、働き蟻はそれを運んで一カ所に積み上げて置き、それを口で清める(グルーミング)などの保護を行う。ところが、ヤマトシロアリに於いて、このような卵塊の中に、肉眼でも違うと判別できるような小粒が混在しているのが発見された。シロアリ卵は白っぽい半透明で、楕円形なのに対して、その小粒は褐色を帯び、球形で、大きさはシロアリ卵程度である。松浦健二らは、これにターマイトボールと名付け、その正体を調べた。その結果、ミトコンドリアRNAの情報より、''Athelia''属の新種であることが判明した(この菌は、担子菌に属し、同属のものとしては大豆の白絹病を引き起こす''A. rolfsii''が有名)。 松浦らは、様々な大きさのガラスビーズを用いて実験したところ、シロアリ卵の短径と同じ直径のガラスビーズに卵の抽出液を塗りつけた場合、シロアリはそれを積極的に拾い上げて、卵としての世話をすることを発見した。つまり、菌核は、シロアリが自分たちの卵と判断する大きさと、卵認識物質を生産することで、物理・化学的に卵に擬態しているものと判断された。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ターマイトボール」の詳細全文を読む
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