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ダブル8(ダブルエイト、)は、スーパー8およびシングル8規格が登場する以前(1965年以前)から存在した、8mm幅の上映用フィルムを用いる小型映画規格のレトロニムである〔、2012年1月24日閲覧。〕〔''8mmフィルムの歴史''、『小型映画技術史』、飯田定信、2012年1月24日閲覧。〕〔''小型映画の技術 8mm''、『小型映画技術史』、飯田定信、2012年1月24日閲覧。〕。1932年(昭和7年)にコダックが初めて発表した当初には、シネコダック8(シネコダックエイト、)と呼ばれた規格であり、その後もたんに「8mmフィルム」と呼ばれた〔〔。撮影用には特殊な16mmフィルムを使用し、左右片側ずつを撮影し、現像後に縦に分離して、上映用の8mmフィルムを取る方式である〔〔〔。 アメリカ合衆国ではレギュラー8(レギュラーエイト、)およびレギュラー8mmフィルム(レギュラーはちミリフィルム、)、イギリスではスタンダード8(スタンダードエイト、)およびスタンダード8mmフィルム(スタンダードはちミリフィルム、)とも呼び、ドイツ等ヨーロッパ諸国ではノーマル8(ノーマルエイト、)とも呼ばれ、日本語においてもそれに対応する〔〔。 == 略歴・概要 == このフォーマットは、1932年(昭和7年)にコダックが開発した「シネコダック8」として始まった〔〔。1923年(大正12年)に同社が導入した規格である「16mmフィルム」(シネコダック)よりも安価、かつよりポータブルな規格として開発されたものである〔。 ダブル8用の生フィルムは、16mm幅のフィルムである〔。16mmフィルムと同一サイズのスプロケットホールを使用し、両サイドに沿って倍の数の穴が空けられている〔。撮影する場合は、ダブル8用の撮影機にスプール巻きで充填し、フィルムの片側を露光させる〔。片側が撮り終わった時点で、もう片側を撮影できるように充填しなおし、もう片側を露光させる〔。現像後、フィルムを縦に裁断して2分し、1フレーム4.37mm×3.28mmサイズの画面を持つ8mm幅の上映用フィルムができあがる仕組みである〔〔。ダブル8フィルムのスプールサイズは、25フィートの長さ用で、現像後には50フィートの上映用フィルムになる〔。通常の撮影・上映速度は秒間16コマ、上映時間は約4分である〔〔。 「シネコダック8」、のちにダブル8と呼ばれるこの企画は、発表とともに成功を収めたが、スプールを一度撮影機から取り外しひっくり返す作業が必要だという往復撮影の手順には、多くの問題が残った。この手順は経験の浅いユーザにとっては曲芸的なもので、フィルムの端に曇りが入るのを防ぐために、直射日光を避けて行う必要があった。さらに、撮影・現像・裁断を終えて完成した上映用フィルムの途中、6フィート分については、往復入れ換え部分を中心として、バースト的に露光してしまうのが特徴である(編集作業によって、露光したコマを除去した場合を除く)。 1960年代初頭には、秒間18コマでの撮影・上映の新基準が導入され、撮影機・映写機には速度チェンジができる機種が現れた。 1965年(昭和40年)には、コダックがスーパー8、富士フイルムがシングル8という新規格を発表した。いずれもフレームサイズが従来よりも50%拡大し、いずれもカートリッジに8mmフィルムがあらかじめ充填されており、撮影機にカートリッジを入れるだけで済む手軽なものであり、ダブル8が必要とした往復撮影のための作業を廃した新規格であった。従来の「8mmフィルム」のフォーマット、すなわちダブル8の地位は、急速にスーパー8に取って代わられた。 もちろんダブル8にも利点はある。ダブル8においては、カメラに付属する部品であったフィルム圧板が、スーパー8においては、カートリッジに付属する形式になったことで、画像の安定度が落ちている〔Why Use Single-8 Film? , single8film.com , 2012年1月25日閲覧。〕。シングル8の圧板は、ダブル8同様にカメラ側の付属部品である〔。ダブル8撮影機の高級機では、フィルムの逆回転が可能であり、単純にやが行えるが、これはスーパー8では不可能である〔。シングル8でも逆回転は可能である〔。スーパー8ではスプロケットホールを縮小することで、画面サイズを拡大したが、その反面、フィルムが裂けやすくなってしまった。シングル8では、ポリエステル製の強度の大きいフィルムを使用しており、この点についてもクリアしている〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ダブル8」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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