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チェシャ猫 : ウィキペディア日本語版
チェシャ猫[ちぇしゃねこ]

チェシャ猫(チェシャねこ、)は、ルイス・キャロルの児童小説『不思議の国のアリス』(1865年)に登場する架空のである。つねに顔ににやにや笑いを浮かべ、人の言葉を話し、自分の身体を自由に消したり出現させたりできる不思議な性質を持つ猫として描かれている。チェシャ猫は、当時はありふれていた「チェシャ猫のように笑う」という英語の慣用表現をもとにキャロルが作り出したキャラクターである。
== 作中での描写 ==
第6章「豚とコショウ」に初登場。公爵夫人の家を訪れた主人公のアリスは、料理人のせいであたりに充満しているコショウも気にせずに、かまどの上で「耳から耳まで届くような」にやにや笑いを浮かべているチェシャ猫を目撃する。その後アリスが公爵夫人の家を出ると、不意に樹の上にチェシャ猫が出現し、アリスに帽子屋三月ウサギの家の方向をそれぞれ教えたあと、「笑わない猫」ならぬ「猫のない笑い」 (a grin without a cat) となって消えてゆく。
第8章「女王のクロッケー場」では、ハートの女王のめちゃくちゃなクロッケー大会の中で退屈していたアリスのもとに再登場し、アリスの話相手になる。かんしゃく持ちの女王はチェシャ猫の不敬を難じて首をはねるように命じるが、チェシャ猫は空中に首だけを出現させているので処刑人は困惑する。アリスの助言によって、女王はチェシャ猫の飼い主である公爵夫人を牢から連れてこさせるが、公爵夫人が到着するころにはチェシャ猫はすでに姿を消している。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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